インドの女性を縛る5つのこと。 古い慣習に囚われるインドの女性たち

目次
■インドの女性はあまり自由じゃないようにみえる
インドの女性はどこか囚われている感じをいつも受けるものです。街を歩くだけだと、
女性が綺麗なサリーを着て街に出ている様に見えるけど?
女性だけで車の運転をしていたりするよね?
電車には女性車両もあるじゃない?
と言う感想が出ると思いますが、一度、個人の家の中に入ってみると、古くからの習慣がまだ色濃く残っている事に気が付きます。インドの、特にヒンドゥーの家の中では、インドの女性たちを有形無形の形で縛っている昔からの暗黙の了解があります。
今回のブログではインドの雑誌iDivaの「5 Things Married Women In India Are Expected To Do, Which We're SO Not Down For」を参考に、インドの家庭で、昔からの「女性はこうあるべきだ」と考えられている5つのことを紹介します。
正直、これを読まれる方は「嘘でしょ?」って思われると思います。インドで結婚するって、男性と相手の家族の奴隷になるってことなんですか!って、思います。
でも田舎に行けば行くほど、この様な古い習慣はそのまま残り、古風なインドを形作っています。ムンバイの様な都市部で、しかも先進的な考え方を持っている家族でも、やはり、見えない制限は残っているんです。
■旦那と義理の父母のために料理を作り、自分は最後に食べる
ウッタム・クマールが出演している古い白黒の映画で、主人公が家に帰ってくるシーンがあります。家に帰ってきて、手を洗い、椅子に座ると、彼の母親と奥さんが食事を作り、先に主人公に提供します。主人公が食べている間、彼女たちはうちわで主人公のことを扇ぎ、食べ終わるのを待ちます。彼女たちが食べるのは主人公が食べたあとです。これは50年位前の映画の話ですが、でも、実際にまだこのような習慣がインドには色濃く残っています。
デリーの取引先の奥さんはいつも家にいて、旦那が帰ってくると甲斐甲斐しく世話を焼きます。夕飯の時間になると、キッチンにこもって料理をして、出来た料理をお客と旦那に出したあと、最後にこっそりと食べます。
それに気がついてから、僕らはいつも一緒にご飯を食べようよと誘うのですが、恥ずかしそうにしてなかなかやってきません。きっと、「自分は最後に食べるもの」として、彼女の心のなかに根付いているのでしょう。
■シンドゥールをつけ、サリーを着る
インドでは結婚した女性は伝統的なインドの女性らしい服装をする事を求められます。未婚の女性と既婚の女性の服装は違います。もちろん、男性にこの様な洋服の制限はありません。インドで女性が未婚か既婚かを見分けるのはとても簡単です。髪の毛の分け目の所に赤い印シンドゥールが付いていたら既婚で、ない場合は未婚です。未婚の女性はジーンズの上にクルティを着たりするなど、服装の洋装化が進んでいますが、既婚になったらサリーやパンジャビ・ドレス、シャルワール・カミーズと言った、伝統的な服装をすることを暗に求められるようです。

■男性の友人を持たない
結婚した女性は男性の友人を持たないことを暗黙のルールとして求められます。これは古い世代だけでなく、2000年以降に生まれた世代もそのように思っているそう。インドパパの経験で言うと、仕事上の付き合いであっても、インドの人々は出来る限り男女が二人きりになったり、2人で時間を過ごしたりすることを避ける傾向にあります。ティラキタがムンバイでお世話になっているのはヒーラルちゃんと、ネハちゃんと言う女性姉妹なのですが、仕事上でお付き合いしてもう長いはずなのに、一回も一緒に街に行ったことがありません。
僕らが街に行くときは、必ず男性の従業員と一緒です。その男性の従業員が全く英語が喋れなくて、僕らが困ることを知っていても、男性の従業員と一緒に行かせます。

■結婚後は仕事をやめ、義理の父母の面倒を見る
インドの女性は結婚後は仕事をやめ、義理の父母の面倒を見る事を暗に求められるようです。バラナシのアシーシュさんちがまさにこのケースに当てはまります。女性は結婚したら、結婚前はどこかの会社で働いていたとしても、そこを辞めるのが普通です。そして旦那の家に入り、好きで結婚したわけでもない義理の旦那と一緒に暮らします。ですので、多くの時間を義理の両親と一緒に過ごす事になります。お寺に行くのも、老いた義理の両親の世話をするのも、休日を過ごすのもいつも一緒だそうですよ!!
まるで家の奴隷のようですが、これはインドでは全く当たり前のこととして考えられていて、日本のように、結婚したらカップル二人で暮らすという選択肢はインドにはあまりありません。

Sorce:iDiva
■旦那が居ない時に外出しない
また、旦那がいない時に外出しないことも、暗黙のルールとして存在する家庭や地方があります。インドパパが20代の頃にお世話になっていたシタールの先生の奥さんは、家からずっと出ないように見えました。買い物もシタールの先生が行っていましたっけ。バラナシの友達のお母さんも、家から外に出た姿を見たことがありません。■戦前の日本の姿がいまだにある
この様な習慣って、戦前の日本の姿なのかもしれません。ついこないだ、この世界の片隅にと言う映画を見たのですが、主人公の女の子も、お見合いで嫁いでいって、相手先の家族と一緒に暮らしてという感じでしたっけ。
と言う事は、インドの女性もあと数十年すると、日本のようになるということなんでしょうか。
日本人視点で見ると、インドの女性たちが古い習慣から解き放たれますように、と思いますが、インドでは宗教がその辺の邪魔をするかもなぁ、そう簡単には行かないかもなぁという気もします。
巨象インドは今後、どのような社会変化をするのでしょうね。
興味の尽きない所です。
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インド人も友達曰く、インド女性の自立や急速な社会進出にインド男性がついていけていないから、いろいろな事が起こると言っていました。言い得て妙かも。私の周りは恋愛結婚、夫婦共働きがおおかったのですが、レアなケースなんだと最近になってやっと気付きましたね。はんせい。