120%インド臭に満ちた土地にある、古き良きインドを再現したテーマパーク



■消え行くインド文化

高速道路が走り、都市化が進み、高層ビルが立つようになってくると、どの国でもその国の独自の文化が消えていく傾向にあるのだと思います。

その昔は、日本にも藁葺き屋根の家があり、かまどでご飯を炊き、障子と畳の部屋に住むといった、いわゆる昔からの日本文化があったものですが、今、僕らはコンクリート造りのマンションの中に住み、車や電車で移動していて、かつての日本文化の面影はどこにもありません。

車が出現し、飛行機が出現し、インターネットが出現して、僕らの生活は非常に便利になりましたが、便利になった反面、大切な何かが失われているのだとも思います。

昔から続いてきた大切な文化が失われたと感じているのは私達日本人だけではありません。中国の人は中国の人なりに。ロシアの人はロシアの人なりに、ヨーロッパの人々もまたヨーロッパの人なりに、失われた文化があると感じています。

そしてまた。
インド人もまた、電気も車もなかったかつてのインドを懐かしみます。

僕ら日本人の目から見ると、暑くて、人が多くて、埃っぽいインドは、行けば、そのままそこにあります。僕らの目から見たインドは下の写真のような感じで、120%暑苦しいまでのインド臭に満ち満ちています。



インドが120%のインド臭に満ちていたとしても、年配のインド人の視点から見てみれば、インドでもやはり、文化や生活様式が近代化につれて大きく変わっているのでしょう。

そんな中で、古き良きインド文化を残そうという動きが起こるのはやはりまた当然のことです。インドはどの角度からどう見てもインドだし、インド以外の何物でもないし、昔なんて懐かしむ必要はないんじゃない?と思うのは私達が外国人だからなのでしょう。

インド人は、特に年配のインド人たちは近代化の中で失われたインドがあると強く感じているのです。

■インド文化をフィーチャーしたテーマパーク

今回、ティラキタ買い付け班が訪ねたのは古きパンジャブ州のインド文化をフィーチャーしたテーマパーク、その名もラングラ・パンジャブ(Rangla Punjab)。ラングラ・パンジャブ(Rangla Punjab)は、パンジャブの人たちが信仰しているシーク教の聖地アムリトサルから車で数時間行ったジャランダールという街にありました。

ラングラ・パンジャブ(Rangla Punjab)は古き良き時代のパンジャブ文化、パンジャブの田舎を再現した施設で、今は消えていこうとしているパンジャブの真の心と消え行くパンジャブの伝統を語り継ぐ目的で作られたとのこと。パンジャブを心から味わい尽くすためのテーマパークなのだそうです。

ラングラ・パンジャブ(Rangla Punjab)がどのような施設か、一言で言うと…インド版の日光江戸村ですかね!!!

プロモビデオを見ると一目瞭然かと思います。


■壁のデコレーションが素敵!!

それでは早速、ラングラ・パンジャブ(Rangla Punjab)の中を見てみましょう。


道路に面した外側の壁にはインドの伝統的な土壁に鏡が埋められていました。インドでは鏡は吉兆をもたらし、悪を反射するとされ、アクセサリーや服にも埋め込まれています。


こちらが入り口。土壁にインド的なデコレーションが施され、屋根は竹と草で葺かれています。コンクリート等を使わない伝統的な家はこんな形だったのでしょう。


入り口のおっさんがにこやかに迎えてくれました。おっさん、クルタパジャマを着て、ターバンを巻いていますが…こんな人、わざわざテーマパークに来なくっても、この周辺にはいくらでも居ます。


■インド人のプラスチック像がたくさん

入り口を入ったらナイスなプラスチック像がお出迎えしてくれました。
えっと…こんなのわざわざプラスチック像にしなくっても。

入り口のおっさんと同様、同じようにサリーを着て、同じように縫製している人は、この周辺にはいくらでも居るだろうに…と思わざるを得ませんが、彼らにしてみれば何かが違うのでしょう。


村の中で足し算を教えているプラスチック像がありました。


壁を作っているプラスチック像もありました。


ちょっと怪しげな壺を作っているプラスチック像


なんだかちょっとエロチックなインド人のおばさんの像。無駄な色気があります。


踊って楽しんでるパンジャブのおばさんたちの像。楽しそうだけど、ちょっと怖い?


ベッドの上に居る生まれたての赤ちゃんのプラスチック像。リアリティ満点です。


かまどでチャパティを作ってるおばさんのプラスチック像。


観光に来ているインド人たちが記念写真を撮っていましたが…彼らがあまりにも違和感なく溶け込んでいることにびっくり!!


他にもバングラの踊りを見れたり、パペットショーを見ることが出来たり、焼き物づくりの体験ができたり、カディ布を実際に織っている所が見れたり、占星術師に未来のことを占ってもらうことが出来たりするそうです。

■こんなの作らなくてもまだあるよ!!!

一通りラングラ・パンジャブ(Rangla Punjab)を見て思ったのは…こんなの作らなくてもまだあるよ!!!
わざわざプラスチック像にしなくっても、まだインドにあるよ!!

下の写真はテーマパークではなく、ラジャスタン州のジョードプルの街中ですが、ほぼ同じ風景が今もまだリアルにあるのに!!!!



■僕ら日本人から見ると…ちょっと微妙

今回紹介したラングラ・パンジャブ(Rangla Punjab)。 わざわざ行くような面白みのあるところではありませんが、アムリトサルに行ったついでに…近くを通りかかったら…ドライブのついでに立ち寄ってもいいかな?という微妙な温度感の場所です。

インドはそのままでも僕らにとって十分最高なテーマパークなので、ラングラ・パンジャブ(Rangla Punjab)なんて行かなくっても、十分、インド文化は満喫できます。

実際、アムリトサルやその周辺って、もの凄いパンジャブ文化圏です。ターバンを巻いたガタイのいい男性はウロウロしているし、レストランに行ってもインド食以外存在しないし。街全体が完全にシーク教テーマパークです。

ですので…もうインドで行く場所なくなっちゃった…って言うインドマニアとか、プラスチック像が好きっていう一部の変態以外にはオススメし・ま・せ・ん!!

■場所はどこ?

場所はアムリトサルから車で2時間位のジャランダールという街の郊外にあります。アムリトサルからジャランダールまでローカルバスが出ていると思いますので、ローカルバスでジャランダールまで行って、そこからオートリクシャに載っていけば大丈夫だと思います。



HP
http://haveli.co/rangla-punjab/


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