君たち、ちょっとやりすぎじゃね!? 空気が吸えなくなるまで祭りを楽しむインド人
■空気が吸えなくなるまで花火をやるインド人
これからインド亜大陸で一番大きなお祭り、ディワリがやってきます。ディワリとは光を灯してヒンドゥー教の新年を祝うもので、盛大なライティングと花火で知られます。
しかしこの花火が大問題なのです。昨年のディワリのときは「調子に乗って花火をやりまくる」ので、デリーの街は10m先も見えないような、もの凄い大気汚染に見舞われました。
鉄道の高架下。これは冬のデリー特有の霧も合わさっているのだとは思いますが、それにしてもあまりにも汚すぎます。
Lest we forget this ????????#Delhi #pollution level alarming post #Diwali, people complain of ‘zero visibility’ https://t.co/blCx4tKc1K
— I_am_the_mirror (@I_am_the_mirror) 2017年10月10日
マスクを付けてバイクに乗る青年。30m先が真っ白で見えなくなっています
Toxic smog covers #Delhi after #Diwali https://t.co/uATkK9PQVD #India #environment #pollution #airpollution #CleanAirNow #pollutants #health
— Dragofix (@Dragofix) 2016年11月6日
デリーのインド門周辺。これでも昼間なのでしょうか。白い煙があたりを覆っています。
#Pollution in #Delhi reaches even higher levels after #Diwali, the national celebration of light. https://t.co/osq1dX79pi #smog
— Kaiterra (@KaiterraGlobal) 2016年11月7日
コンノート・プレイスを上空から見たところ。白い煙が視界を遮っています。
昨年のディワリの後は、デリー全域がこのような状況でしたので、空気を綺麗にするために数日間に渡って建築現場や石炭で動く発電所、そして児童の安全のために学校を閉鎖しました。流石にデリー当局もまずいと思ったのでしょう
こんなに空気が汚くてはお祭りを祝う前に生命の危険を感じます。
#Days after #Diwali, #air #pollution level still severe in #Delhihttps://t.co/or5scxwmNq pic.twitter.com/VfwDQikaBR
— News-Now (@juergen_p) 2016年11月2日
■今年は花火が禁止されるらしい
このような状況を受けて今年はデリー周辺で花火の販売が禁止されると言うニュースがやってきました。事情をよく知る僕らから見ると、「花火の禁止は当然だろう」と感じます。ただでさえデリーの大気汚染は世界で一番汚いと言われているレベルなのに、それに追い打ちをかけるように全員で花火をするなんて!!!! それは禁止した方がいいよ。 死んじゃうもん!!
インド人にとってお祭りは大切なことだとは思いますが…でも、「君たちは、息が吸えなくなるまでお祭りをしたいのか?」とインド人たちに聞いてみたいところです。
しかし、そのような状況にあったとしても、やはり彼らは根本的に花火をなくしたいとは思っていないようです。
このディワリの時に花火が禁止になるというのは大きなニュースになっていたのですが、そのニュースの中で一番印象的だった言葉が「Imagine Christmas without Christmas trees」
「クリスマスをクリスマスツリー無しで祝うことを想像してみよう」
と言うもの。
花火がない事は彼らにとってそんなにも大事件なのか…と思わざるを得ません。多分、ディワリを花火で祝うことは、完全に習慣化し、インド人達のメンタリティに深く根ざしているものなのでしょう。きっと、ディワリの時に花火がないと、祝っている気が全くしないんでしょうね。
■インド人たちの祭りに対する姿勢が凄すぎる
息ができなくなるまで祭りを繰り広げる事を例に出すまでもなく、僕ら日本人視点から見ると、インド人様たちはいつもやり過ぎな気がします。そして過激すぎです。春の祭りホーリーのときはこんな感じで狂乱の祭りが繰り広げられますし…。



ドゥルガープージャと呼ばれるお祭りのときには、お祭りのためだけに高さ40m以上もある寺院を竹で作ってしまいます。


ガネーシャ・チャトゥルティと呼ばれるガネーシャのお祭りのときには、巨大なガネーシャの像が作られて海に沈められます。


人類史上一番大きなお祭りと呼ばれるクンブメーラには、何百万人というヒンドゥー教徒が、インド中から集まり、一斉にガンジス河で沐浴します。



この様に、彼らの祭りに対する意気込みは凄いものがあります。祭りを祝うために自分たちの人生を全て投げ打っているのではないか…と思えるほどの気合の入れようです。
僕ら日本人視点から見ると、インド人様たちはいつもやり過ぎ。
そして過激すぎです。
でも…ちょっと視点を変えてみると…彼ら、凄く楽しそうじゃないか?と思うのです。延々と楽しそうな人生送ってないか?とも思うのです。
基本的に祭りって楽しいことです。
だから祭りばかりしていたら、人生が楽しい時間で埋め尽くされるんだろうなと思うのです。
満員電車に揺られて、会社に行き、同じような毎日を送っている僕らの人生と。
定期的に楽しい祭りがやってくる彼らの人生と。
どっちの人生がより、カラフルに彩られているんだろう?
死ぬ時に、どっちの人生がより楽しい人生だったって言えるんだろう?
と、ふと考えてしまうのです。
息が吸えなくなるまで祭りを楽しむのは流石にやり過ぎとしても。
彼らの人生、なんだか楽しそうだなぁとふと羨ましくなってしまう気もします。
僕ら日本人も、インド人たちを見習って、もうちょっと祭りを、そして人生を積極的に楽しんでもいいのかもしれません。
■気に入ったらシェアしよう!
2 Comments + Add Comment
もし宜しければコメントをどうぞ
BLOG内から検索
今日人気の記事
-
ここが変わった!ここは変わらない! 2023年ネパール訪問レポート
-
100ルピーでどんなものが買える?ネパールの物価を見てみる
-
インドの神様は日本の神様と一緒ってホント? 日印の神様名を比較してみる
-
4ヶ月で死者が1000人超え! 世界最悪のラッシュを記録するムンバイの近郊列車に乗ってきた
-
宗教と、瞑想と、文化がおしゃれにミックスした南インドの素敵なブランドのこと
-
本物のビリヤニと偽物のビリヤニはこう見分ける! 経験と失敗から学んだ本物のビリヤニを食べる方法
-
安いけど乗ると疲れる格安航空 できるだけ快適に乗る傾向と対策を考える
-
未来のインドがここにある!! デリーに忽然と出現したインドの未来都市IBS Aerocity
-
牛肉を食べるだけで殺されるインドで、牛肉を食いまくっても問題にならない場所とは
-
初心者殺し!ネパールのローカルバス事情
人気の記事-全期間
-
本物のビリヤニと偽物のビリヤニはこう見分ける! 経験と失敗から学んだ本物のビリヤニを食べる方法
-
インドパパ、瀕死の危機! タイでカブトガニを食べてみた
-
[吉報]インドビザがオンラインで取得可能になりました
-
シーシャの吸い方
-
ビリヤニ! こんなに旨いインド料理は初めてだ!
-
日本人だけがVIP待遇 インドにVISAなしで入国できるようになりました
-
【もはやテロ】世界で一番辛いと認定された唐辛子ブートジョロキアを食べてみました!!
-
サリーの着方
-
驚愕の事実! インド料理屋の大きなナンは本場インドには存在しない
-
4ヶ月で死者が1000人超え! 世界最悪のラッシュを記録するムンバイの近郊列車に乗ってきた
初めまして。
世界中の花火を記録しながら歴史や文化を研究しているハナビストの冴木一馬と申します。
ディワリの祭りに非常に興味があります。
いろいろと教えていただけませんか。
よろしくお願いいたします。
冴木様、ご連絡、ありがとうございました。
ディワリですね。
これは言葉ではなかなか伝わらないので、実際にその時期に現地に行かれるのがベストなのですが…
ちなみに色々と、とはどのような事になりますか?