なかなかオススメだよ! インドの江ノ島 エレファンタ島に行ってみた



■エレファンタ島なんて、行く価値あるの?
インドの観光地って、あまりいい印象がありません。

有名な観光地には、みんな一応行きますよね。タージマハルに、バラナシに、インド門。アジャンタにエローラ。でも、実際問題、インドの有名な観光地って、観光地ズレしたインド人があまりにも多くて、騙されたりボラれたりした挙句、「もう二度とインドなんか行くか! ボケ!」ってなっちゃうのだと思います。

今回、ティラキタ買い付け班のスタッフの中に初めてムンバイに行く人が居て「エレファンタ島に行こうと思っているんですけど…」と話を振られた時も、「たいして有名じゃないしな」、「遺跡なんてただの石だろ。興味ないね」、「また外人料金取られるのかよ」、「ボられてインド人と喧嘩するのかな」と、ネガティブな気持ちが先行していました。

他の観光地と同じように、エレファンタ島にもいい印象を全く持てなかったのですが、実際に行ってみたらすばらしかったので、写真いっぱいでレポートしてみたいと思います!!


■エレファンタ島ってどんなとこ?
エレファンタ島はムンバイ湾の中にある、太古の石窟ヒンドゥー教寺院が残る世界遺産です。現在のカルナータカ州を治めたラーシュトラクータ朝(753年-982年)時代から残る彫刻があり、1987年にUNESCOの世界遺産に登録された、由緒正しき遺跡です。

ですが、実際問題、国際的に有名なエローラやアジャンタと比較するとちょっと見劣りするかな…まぁ、だからこそ外国人があまり来なくて良いのかもしれませんね。



■エレファンタ島の実態はムンバイ湾クルーズ
エレファンタ島に行く船に乗るにはムンバイの半島の一番先っちょに行く必要があります。コラバ地区というのですが、ここには有名なタージマハル・ホテルや、インド門があったりしますので、ムンバイ観光をする人はかならず行くことになるでしょう。

ムンバイは、北インドの雑然とした都市と違って、街がきれいに整備されていて、なかなか居心地の良い街です。



エレファンタ島に行くのはこんな船。木製の2階建ての船で、「沈んだらどうしよう」と思いますが…まぁ、その時はその時と諦めて乗り込みます。チケットは往復で180Rs(300円)。船はピーク時には10分間隔で出港しているので、特に予約などは必要ありません。


船の中はインド中からやってきたインド人観光客だらけ。外人はほとんど居ません。みんな、スマホのカメラでバシバシ写真を撮ったりしています。


船が出港するとすぐに、有名なタージ・マハルホテルとインド門が見えました。遺跡観光にクルーズが無料で付いてきた感じで、なんだかとってもオトクな気持ちです。

僕達の乗った船は、似たような船がたくさん停泊している港を抜けて行きます。


沖合いに出ると、退役直後のインドの航空母艦INS Varaatが停泊しているのが見えました。


船の先頭ではインド人カップルが仲良くしていました。きっと、船の中で知っている人が居ないからの開放感なのでしょう。クルーズって気持ちを開放的にさせますよね。風になびくサリーがインドを強く感じさせます。


原油か天然ガスかの荷降ろし場所でしょうか。この様な場所を色々と廻りながらエレファンタ島に近づいていきますので、遺跡やエレファンタ島に興味がないとしても、このムンバイ湾クルーズだけでも十分楽しめますので、行く価値は十分にあります。



■エレファンタ島はインドの江ノ島だった
エレファンタ島に到着してみると…なぜか子供用の列車がお出迎え。


島内をテクテクと歩いて行くと、道の脇に色々な露天が出ていました。


おみやげ屋さんと牛と。なんだかのどかな感じです。


遺跡は島の丘の上にあるのですが、そこまでの参道の両側にもびっしりと露天がでています。遺跡を見に来たのか、露天を見に来たのか…さっぱりわからないレベル。これ、どっかで見たことあるぞ…と思ったら、湘南の江ノ島に雰囲気がそっくりなんですよね!!


■遺跡自体はエローラやアジャンタよりもちょっと見劣りする
参道をテクテク上がって、遺跡の玄関に到着してみたら…

あああ…ここでもお決まりの外人料金!!!!
インド人は30ルピー(50円)なのに、僕ら外人は500ルピー(800円)ってどういう事ですか!!!!

遺跡の保存にお金がかかるってわかりますよ。
わかりますけど、外人だけ10倍以上高いって納得行かないんですけど!!!


お金を払って中に入ってみると…素敵な遺跡が待っていました


山の中に手で彫られた寺院。機械がないのにどうやって彫ったのかなぁ…と想います。


壁のレリーフの保存状態は完全ではないですが、それでも一見の価値がある素晴らしいものです。むしろこの壊れた感じが素敵です。


遺跡自体はエローラやアジャンタよりもちょっとだけ見劣りするかな…それよりもペットボトルを飲む猿が、ティラキタ買い付け班的には面白かったですね。

日本だったらすぐに「猿に餌を与えないでください」ってなると思うんですがインドはその辺、すごい自由です。みんな、面白がってどんどん餌をあげた挙句、猿がスプライトを飲むようになっちゃったのでしょう。

■夕日の中のムンバイ湾クルーズ
遺跡の観光も一通り終わったので、また船に乗り込んでムンバイに帰ります。時間がちょうどよかったこともあり、帰りの船は素晴らしい景色の連続でした。


夕日の中を進んでいきます。


操舵室も夕日に染まり


ムンバイの街に日が落ちていきました


■終わってみれば素晴らしい一日だった
すっかり日が落ちた頃、ムンバイに到着。


ムンバイのエレファンタ島観光。正直最初は馬鹿にしていたんです。

「ただの遺跡だろ?」
「たいした事ないんでしょ?」
って凄く心のなかで思っていたのですが…終わってみればとっても素晴らしい一日でした。

米国で言えばニューヨークの自由の女神観光に並ぶような、日本で言えば東京湾の夜景クルーズに並ぶような、エレファンタ島はインドの隠れた名観光地でしたよ!!!!!
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1 Comment + Add Comment

  • 記事を拝見して40年前にエレファンタ島を訪れたことを思い出しました ムンバイ(当時はボンベイ)は雨季の真っただ中で船が到着する粗末な浮桟橋はどっぷり水につかっていて4、5人の観光客はみな案内人を先頭に膝まで水に浸かって乗降しました。土産物屋はほとんど閉まっていて雨の中をひっそりと廃墟巡りの様でした。懐かしい思い出です。 

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