ティラキタさん、すぐに金払ってくれ!! なぜか突然、取引先から支払いの請求が来た謎について

■なぜか突然、支払いを求められる事になった
10月中頃のことでしょうか。
なぜかインドやネパールの取引先から支払いをしろと言われました。
「ティラキタさん、すぐにお金を払って欲しい」

確かに注文はいれているのですが、まだその注文の発送まで一ヶ月くらいあるはずだし、すぐに支払う理由はありません。

ティラキタでは、ネパールやインドに何社もの取引先がありますが、どの取引先も10年を超える濃密なお付き合いです。ネパールのラムちゃんちに至っては妹さんがティラキタで働いていますし、どの取引先とも、家族と同じような関係を築いています。

そんな関係ですので、基本的にはお支払は商品が日本についてから。
もしくは発送する前日です。
一ヶ月前に先払いなんて、ほとんど言われる事がありません。

「支払いは後払いでOK」ってみんな言っていたハズなのですが…
なぜか10月の半ばを過ぎた頃、今すぐお金を支払って欲しいと言ってきました。

話を聞いてみると「取引先にすぐに払わないといけないから」とか、「今回はちょっと金額がかさんでいるから」とか、色々なことを言ってきます。 それも1人ではなく、なぜか注文を入れているインド・ネパール系の全部の取引先が言ってくるのです。

どうなってるんだ?
うちの悪い噂でも立っているのか…

■11月頭はヒンドゥー教の新年 Diwali
言われるままに代金の支払を10月末くらいまでに終わり、ホッと一息をついていた所…一斉にインド版のLINEであるWhatsAppが賑やかになり始めました。多くのインド人が、ヒンディー語でディワリのグリーティングメッセージを送って来るのです。

日本でもLINEで、Happy New Yearメッセージを送りますよね。
それと全く同じ事がインドでも行われています。

写真は友人のDeepakさんからのもの。


いつもは僕達にわかるように、英語でメッセージを書いてくれますが、きっと、ディワリのグリーティングメッセージは全員に同送しているから、ヒンディー語そのままなのでしょう。

この様なアニメーションGifもどんどん送られてきます。

all image via GIPHY
ああそっか!!!
支払いを求められたのはディワリ前だからか!!

変だなー、変だなーってずっと思っていたんですよね。
なんで、突然全員から、支払いしろって言われるのかなぁ…って不思議だったのです。

ディワリはヒンドゥー教の新年のお祝いで、とっても大切なお祭りです。ディワリ前にはボーナスが出て、ディワリ中に買い物をすると縁起がいいということで、特に自動車や冷蔵庫などが良く売れるのだそう。ディワリのボーナスは、通常、給料の2ヶ月分くらい渡すそうです。

僕らがお付き合いしているのはインドやネパールの社長さんなので、みんなディワリ前にボーナスを払いたかったんですね。その資金を確保したかったんでしょうね。

良かった!! 変な噂じゃなかった!!
■ディワリってどんなお祭り?
ディワリ、もしくはディーパワリは、ヒンドゥー教の新年を祝うお祭りです。インドだけではなく、フィジー、インド、パキスタン、マレーシア、モーリシャス、ミャンマー、ネパール、シンガポール、スリランカ、トリニダード・トバゴでは国民の祝日として祝われます。

ヒンドゥー教には数え切れないくらいのお祭りがありますが、ディワリはその中でも一番重要なお祭りで、この日は多数の光や花火とともに新年が来たことを祝います。光や花火は「闇に対する光の勝利」「善が悪を打ち負かす」「知識が無知をなくす」「苦労が希望に変わる」などの意味があるのだそう。

ディワリは光の祭りであるとともに、ヒンドゥー教の女神ラクシュミーをお祝いする祭りでもあります。この日は、ジャイナ教の開祖マハーヴィーラが究極の悟りを開いた日だともいわれる。ディワリは6日間かけて行われます。

なお、ネパールとインドではディワリのやり方がいろいろと違います。インドでディワリと呼ばれているものは、ネパールではディーパワリと呼ばれています。また、日によって祈る内容も違い、インドでは

   1日目: ダンテーラス
   2日目: ナラクチャトゥルダシー
   3日目: ラクシュミー・プージャー(ラクシュミーにお祈りをする)
   4日目: 新年
   5日目: バーイー・ドゥージュ

となっていますが、ネパールでは

   1日目:crow puja(カラスへの祈りの日)
   2日目:dog puja(犬への祈りの日)
   3日目:Laxmi puja(ラクシュミーへの祈りの日)
   4日目:Nepal Sambaat,cow and ox puja(新年、ネパール・サンバート、牛と水牛への祈りの日)
   5日目:Bhai Puja(兄弟の絆を大切にする日)

となっています。

■バラナシからディワリの写真がやってきました。

バラナシではガンジス川の沐浴場(ガート)に、灯明をたくさん置いて祝います。この日はバラナシが一年のうちで一番美しくなる瞬間です。一度、この時期にバラナシに行ってみたいなぁ…


■ネパールからもディワリの光景がやってきました
ネパールのラムちゃんは前回のティハールの時に写真をたくさん送ってくれ、それをブログに書いたので、今回もたくさんの写真を送ってくれました。

これはディーパワリ 3日目の写真。3日目はラクシュミープージャと呼ばれ、山の様なマリーゴールドはラクシュミー神を祝うために使われるそうです。



2日目はネパール サンバート(Nepal Sambaat)と呼ばれ、ネワール族の人々が新年を祝います。ネワール・サンバートはヒンドゥ教のものではなく、ネパール独自のもので、ネパールのカレンダーにだけその日付が書かれているのだそう。このネワール・サンバートは西暦880年に紀元があるとても古い伝統なのだそうです。

ディワリ本祭、新年の様子です。カトマンズのタメル地区はものすごい人出です。大勢の人混みの中にバイクが突っ込んでいったりするので、更に混乱に拍車をかけます


砂のヤントラも作られていました。


子どもたちも着飾って、新年を祝います


そして最終日はBhai Pujaと言って、男女の兄弟の日です。この写真は一番年上のお姉さんであるサンパンナさんが、一番年下の弟のアツマンにティッカをしている所です。足に散らばっているのはマリーゴールドの花びら。銅のお皿の上にはホーリーの色粉と同じものが乗せられていますが、このバイティカの日は、使ってもいい色が決められています。バイティカの日には特別な7色しか使ってはいけません。

ホーリーの色粉は銅のお皿の上に乗せられていますが、これは銅が聖なる金属であると考えられているからです。


ティッカが終わったら、プージャ(お祈り)をします。ブラスで作られた金色のポットの中には聖水がいれられ、マリーゴールドの花が添えられています。葉っぱのお皿の上に乗っているドーナッツみたいなものはセルロティと呼ばれる揚げ菓子で、家で作るのだそうです。 お香を持っているのはサンパンナさん。 赤いサリーを着て、金色のシールバンディ(頭飾り)をつけているのが2番めの娘さんのサンプルナちゃん。


ラムちゃんと、弟のサントシュ、妹のサビーナちゃん。マクマリ(千日紅)と呼ばれるネパールの花で作った首飾りをかけています。この首飾りはマラと呼ばれ、特別なお祝いの意味があるものです。


たくさんの、たくさんの、たくさんのお菓子たち。このお菓子は男女の兄弟同士でプレゼントしあうものなのだそう。中身はバナナ、りんご、セルロティ、ココナツ、くるみにカシューナッツなど。

■ディワリの後は激しい公害が
さて、そんな素敵で楽しい新年、ディワリですが…実は、今、インドではディワリによる公害が大問題になっています。ディワリのときは、花火や爆竹を鳴らすのですが、どれだけの花火や爆竹を使えるかと言うのは見栄っ張りのインド人にとってはとても大切なのだそう。裕福で見栄っ張りのインド人は、ディワリの花火だけで何万ルピーも使ったりするんだそうです。

その結果、ディワリの翌日に待っているのは公害。ツイッターで#diwali #smogあたりのキーワードで検索すると、出てくるわ出てくるわ…

新年が来ると大喜びして花火を鳴らし、その結果、自分たちの健康を害するなんて!!
ちょっとそれはどうかなぁ…








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1 Comment + Add Comment

  • 「バラナシからディワリの写真がやってきました。」とありますが、ディワリではなく、ディワリの2週間後に行われるディープディパワリーの写真だと思います。

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