君も参加する? 標高5000mを超えるウルトラマラソンが過酷過ぎる!!

■世界一過酷なマラソンの出走者と出会う
先日、インド北部のレーに行った時のこと。レーの王宮でポーランドから来た二人組に会いました。体はソリッドでいかにもスポーツマンな雰囲気。「君はどこから来たの?」
「ポーランドだよ」
「え? ポーランド? ポーランドから一体何しに?」
「ここで行われる世界一過酷なマラソンに参加するんだ」
詳しく話を聞いてみると、2015年9月にLa Ultra THE HIGHと言う世界で一番過酷なマラソンが開催されるので、参加しに来ているのだと言うのです。

ちょっと待って!!
ここレーは標高3600mの高地だよ!!
そこでマラソンをするだって?
3600mの高地って、ただ坂道をちょっと歩くだけで息が切れ、軽い高山病で頭が痛くなります。3500m付近で簡単なトレッキングをしたことがありますが、足は重く、頭は痛く、あっという間に疲れて心からエベレストに登る人たちは凄えなぁと思ったものです。
標高3000mを超えると日差しも強く日中は刺すような日差しですが、夜になると急にググっと冷え込み、寒暖の差も大きい大変過酷な環境なのです。そこを330km走るとか…死にに行くか、頭がどうかしてるかとしか思えません。
富士山に登った時、高山病にかかったり、息苦しくなった人も多いと思いますが、それでも標高は3776m。このLa Ultra THE HIGHでは標高5000mを超えるカルドング・ラ峠を越えるというのですが、全くレベルが違うと言わざるを得ません。

「2週間で大丈夫なの?」
「大丈夫だね。ちなみに110Kmと220Kmと330Kmのレースがあるんだけど、僕は330Kmに出るんだよ」
君もどう?と誘われたんですが、ぜーーーったいに無理!!!!! だって、平地で5kmも走れないのに…「徐々にやってけば大丈夫だよ」って言われたけど。そこには行かなくてもいいかなぁ、って、本気で思うよ!!!
■HPからの文章からも狂気が漂ってきます

北インドのヒマラヤ地帯の砂漠みたいな標高3000mから4000m地帯では、寒暖の差が非常に大きく、8月の昼間は40度に達し、6時間後にはマイナス12度になります。そして17500フィート=標高5000mの峠を3回超えます。
このマラソンは人類の肉体的な過酷耐性と精神力を新たに再定義するものであります。世界には数多くのウルトラマラソンがありますが、このような過酷なウルトラマラソンは数えるほどしかないでしょう。過去6年間の歴史の中で22カ国から66ランナーが参加し、30人がゴールしました。
■どんなところを走るかというと…
かつてはシルクロードの一部であった、壮大なヒマラヤの中、レースは7000m峰の影が落ちるカラコラム地帯にあるヌブラ・バレーから始まります。そして車で行ける世界最高峰の峠(5600m)であるカルドゥン・ラ(The Khardung LA)を超え、ラダック地帯に入ります。数千年前に文明を育んだインダス川の源流を超え、そして5000m級の峠をさらに2つ超えます。そしてゴールはチャンタン高地(Changthang Plateau)。広大なチベット高地の一部です
■次のレースは2016年8月!!
2016年のLa Ultra THE HIGHはこんなスケジュールだそうですよ。締め切りは2016年2月20日です。EVENT DESCRIPTION | DATE(S) |
---|---|
Registration Opens | November 1, 2015 |
Registration Closed | February 20, 2016 |
Announcement of Participants | by March 15th, 2016 |
Arrival in Leh | July 31, 2016 |
Acclimatisation Period | July 31 - Augus t 9, 2016 |
Move to Start Point in Nubra Valley | August 10, 2016 |
Race Dates | August 11-14, 2016 |
Post Race Dinner Party | August 15, 2016 |
Departure from Leh | August 16, 2016 |
■参加資格
あまりに過酷なレースなので、当然といえば当然のことですが、事前審査も厳しいです。審査は2つあり、1次審査は参加者が以前にどのようなレースに参加し、どれ位の距離を走ることが出来たかを見ます。それにパスしたら2次審査があり、2次審査ではLa Ultra THE HIGHの事をきちんと理解しているか、なぜLa Ultra THE HIGHに参加することになったかの経緯が問われるのだそう。
一番下のランクである111Kmカテゴリーでも2014年8月から2016年1月の間に複数のレースのノンストップカテゴリーで最低100Kmを完走していることなのだそうですから、とても常人には手も足でもないレースだといえます。
世の中には本当にすごい人がいるんだなぁ…と改めてビックリ。
生きている間はムリそうですが、 いつか、そのうち。
自分がこのマラソンに出られたらどんなに素敵だろうって思います。
■過去の写真など
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