インド人は壁の装飾が大好き! 素敵なインドの壁を集めました!

インドって本当に多面的な国です。良いコトも悪いコトもすべてを含んでいる大陸です。綺麗なコトも汚いコトも全て同じように含んでいます。

インドを訪問していつも素敵だなぁ…と思うことの一つに壁の装飾のすばらしさがあります。日本人にとって壁は装飾の対象ではありませんが、インド人にとってはあふれるインスピレーションを発揮する場です。インドを旅行すると、壁に素敵な壁画が描かれているのをしばしば目にします。

アーティストや画家が自由に描いたものから、伝統的なもの、ちゃんとした壁の装飾まで、その種類はほんとうに様々。「天才的!」とも思えるインド人たちの壁の装飾方法、あなたの部屋のデコレーションにも応用できるかもしれません。

ぜひ、ゆっくりご覧ください

■ワルリー画モチーフの壁画
ワルリー画は、インドのマハーラシュトラ州、ターネーに住むワルリーの人たちが描く壁画です。インドパパはワルリー画の故郷にはまだ行けていないのですが、インドのあちらこちらでワルリー画をモチーフにした壁を見かけます。ワルリー画の特徴は素焼きの陶器を思わせるテラコッタ色の下地に書かれた綺麗な白い線。白い線を有効に使い、独特の世界観を構築しています。

インドパパのジャイプルでの定宿HOTEL ChitraKatha。1泊1000円位で安い割に綺麗。
こちらはジャイプルの街中を歩いていて見つけました。壁にワルリー画がいっぱい描かれています
街を散歩していたらまたワルリー画を発見。ワルリー画のモチーフはワルリー画の故郷を離れてインドの様々な場所で愛され始めています
アップにしてみました
鏡は伝統的に悪い思いを跳ね返すものと考えられていて、布だけでなく、壁にも埋め込まれることがあります。
鍵がかかっている扉。悪い考えを鏡で弾くという言い伝えがありますので、貴重品を居れておいても安心?
カッチ地方で見かけた素晴らしい壁。細かいミラーワークに白を貴重とした上品なデザイン。現代アートに通じるシンプルさだと思います
■マハラジャみたいな内装!
砂漠の国、ラジャスタンの街中で見かけるマハラジャが好んだようなミニアチュールです。クリーム色の壁につる草やゾウなどインド的なモチーフを伝統的な基調で描いています。この様な壁画は街のどこにあるか判りません。てくてく歩いて行ったらばったりと素敵な壁画に出会ったり。そんな時はインド旅行の素敵さを感じてしまいます。これはプシュカルの街中で出会った素敵なお店。店内至る所に綺麗な壁画が描かれ、まるで店内がマハラジャのお城みたいです。装飾するところと、しない所と。きちんとメリハリを付けて描かれているのも素敵に見える理由でしょうね
このお店の天井に描かれていました。色の選びかた、グラデーションの付け方、モチーフの美しさ。インドの美しい文化を感じることができます。
同じ宿の壁に描かれていた壁画。ボクも将来お店作るんだったらこんな壁画がいっぱいのお店にしたいなぁ…って思います
ジャイプルの街を散歩していたら見つけたガネーシャの壁画です。自分の部屋の入口にこんなに素敵な絵があったら毎日きっと心がなごむことでしょう
インド伝統のつる草模様が天井にもびっしり!! インドって美しいなぁ…
■動物のモチーフ
インド人にとって、ゾウや孔雀は伝統的な絵の対象です。他にも身近な駱駝や神様も壁画の対象になります。これはマハラジャの行進。何年か前にティラキタカレンダーに使わせてもらったものの原画です。
ジャイプルで泊まった宿の部屋に描かれていたピーコック。部屋に入った時は「オオオ!!」と声を上げてしまったほど素晴らしい物でした。
これは…プシュカルだったかな。街中をウロウロして発見したものです。伝統的なマハラジャのモチーフです。
ヒンドゥー教の聖地では街のいたるところで壁画を見つけることができます。
■カッチ地方の伝統的な家屋
アーデバシーと呼ばれるインド先住民の人たちの住む家々は、魔除けの意味を込めて綺麗に装飾されていることがあります。カッチ地方に住む先住民の家には魔除けの鏡が家の壁に埋め込まれ、綺麗に装飾されています

伝統的な草葺の屋根に、白い壁。そこに美しく模様が描かれていました。
近づいてみました。
白い壁材を盛り上げてパターンを作り、その中に鏡を埋め込んでいるのが判ります。赤と青い線が素敵なアクセントになっています。
もっと近づいてみました。鏡の大きさがばらばらな所から一個一個全部手で作られていることが判ります。
別の角度から…。白い壁はきっと汚れやすいと思うのですが、本当に素敵です。
中に入ってみました。「オオオ!!」思わず感性が出てしますほどの素晴らしさ!! 白にミラーの組み合わせは芸術的です
■インドは内装も素敵です
外の人に見せるのはもちろん綺麗ですが、中にはいってみるとまた素敵!! っていう事もしばしば。ついつい、いろいろな場所に入ってしまいたくなります。

こちらはデザート・キングという名のレストラン。ちっちゃい入り口が可愛く飾られています
中に入ってみると…入り口にはトーランと呼ばれるインドの壁掛けが描かれていました
もっと奥に入ってみたらこんな感じ。砂漠の中のレストランという雰囲気で、質素ですが、壁画の素晴らしさが全てを帳消しにしています
手洗い場所。行きつけのレストランがこんな感じだったらどんなに素敵だろう…って思います
他にも孔雀モチーフの鏡が埋まった扉とか
天井からの梁の一つ一つに丁寧に鏡が埋まったお部屋とか。
ちょっとした壁もこんなに綺麗でした!!
■他にも色々!!
そこまで芸術的でなくとも、みんな絵を書くことが大好きです。アーティストが描いたようなものから、その家の人達が書いた素朴なもの、そして伝統的なものまで色々な絵が家の壁を飾ります。
Sufekというアーティストが描いたガネーシャ。プシュカルの街中で発見しました。ちょっと前に描かれたものらしく、下のほうが汚れていましたが、立派なアートでした
きっと家の人達が、子どもたちと楽しんで描いたんだろうなと思えるキュートな壁画。結婚式を描いたもので、ほんわかした感じです
これも一般家庭で見かけた壁画です。日本では自分の家に壁画を描くことはありませんが、インドでは結構多くの人が行っています
■どこで見られるの?
インドに行ったら必ず壁画が見られるわけではありません。広いインドですから地域性があり、壁画が見られるエリアはわりかし限られています。観光客が簡単に行って探せるのはジャイプールやプシュカル等のラジャスタン州の各都市でしょうか。これらの都市では街中を散策していれば必ずと言っていいほど壁画を発見することができます。

インドの一大観光地であるバラナシでもたまに見かけます。でも、あまり素敵なのはないかな…

「民族的なものをちゃんと見たい!」という事になると…ワルリー画であればムンバイにほど近いマハラシュートラ州のターネー。ミティラー画であればビハール州のミティラー地方を訪問する必要があります。こういう地域はどこも遠いんですよね…ティラキタでも一度入ってみたいと思いつつ、まだ訪問出来てないのです。

インドの素敵な色々な伝統芸術。いつかちゃんと見に行きたいなぁ…って思っています。
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