[閲覧注意]プーケットが血に染まる日 – 恐怖のベジタリアンフェスティバル
タイに痛々しくて正視できない奇祭があると言う話はずっと前から聞いていました。それがいつ、どこで行われるか判らなかったのですが…それがプーケットのヴェジタリアン・フェスティバルであり、2014年は9月23日から10月3日に行われるとの情報をゲットしました!!
プーケットのベジタリアン・フェスティバルは、自分の体に刃物を刺して街を歩き、トランス状態になる祭りです。宗教は違ってもこのような祭りは全世界に点在し、南インドが起源で今ではマレーシアでも行われているヒンドゥー教のタイプーサム、イスラム教のアシュラの日など様々なものが現存します。
どの祭も、自分の体を傷つける事によって、普段の生活では得られないトランス状態に突入し、神に近づくと言う考えにもとづいて行われているのだと思います。宗教を問わず行われているところから考えると、人間の体がそういう仕組みになっているのでしょうね。体を傷つける→痛い→脳内に快楽物質が出まくる→トランス状態に移行するという事なのでしょう。
まだ見たことがないコトを見たい…つねづねそう思っているティラキタですが、正直、このお祭りは痛過ぎてちゃんと見ることができないかもしれません。
■ベジタリアン・フェスティバルの歴史
9月から10月にかけて行われるプーケットのヴェジタリアン・フェスティバルは、肉とアルコールなどを祭りの期間中、断つ事によって、健康と心の安定がもたらされるという中国から伝わった信仰に基づいています。祭りの起源は明確にはわかっていませんが、19世紀頃、この地で中国の旅の劇団が死に至る怖い病気、マラリアに罹ったことから始まったと人々は信じています。マラリアに罹った旅芸人の一団が体と心の健康を願い、野菜だけを食べ、九皇大帝に祈った所、劇的な回復を見たとの伝説があります。旅芸人の一団は病気から回復したことを祝い、人々の喜びの気持ちを神に伝えるためにこのお祭りをはじめました。
祭りは19世紀に始まってから、今になるまで続き、現在では年に一度定期的に開かれるようになり、タイだけでなく、中国やアジア各国から数千人の参加者が来る一大国際イベントに成長したのです。
■ヴェジタリアン・フェスティバルの儀式
ヴェジタリアン・フェスティバルの一番の見ものは神を崇めるために行われる、数多くの身の毛がよだつ儀式です。儀式は全て神に近づくために行われますが、その儀式の中には、火の上を歩いたり、体に金属を刺したりするものも。ヴェジタリアン・フェスティバルが国際的に有名になるにつれ、その過激さは年々増しています。男も女も自身の頬に、ナイフや棒、焼き肉の串、家にある何か等で穴を開けます。神がこのような行動をした人を守ってくれると彼らは信じていて、実際、出血はさほど多くなく、傷跡もあまり残りません。
とは言うものの、2011年に行われたヴェジタリアン・フェスティバルでは1人が死亡、74人が怪我をしました。怪我は儀式によるものではなく、危険を考えずに使われた爆竹によるものとの事です。祭りの期間中には、ところかまわず爆竹が点火され、これが大変危険なのです。
ヴェジタリアン・フェスティバルのセレモニーはプーケットに点在する6つの中国寺院にて行われます。最も盛大に行われる寺院は、プーケット市の生鮮市場からほど近い、ジュイトゥイ寺。セレモニーの最初には大きなランタンを吊り下げたポールが建てられ、祭りの始まりを告げます。ランタンを吊り下げた棒は10m以上の高さがあり、ヒンドゥー教の神であるシヴァやが降臨し、霊的な力を祭りにもたらすと信じられています。
次の数日間、プーケットに在住している人々が自分の家に飾られている神様を、食べ物や飲み物などの捧げ物と一緒に寺に持ってきます。人々が年に一度、家の神様を寺に持ってくる理由の一つは、この期間、寺に満ちているスピリチュアルな力を、自分の神様の中に注入するためです。
期間中にはハイライトの儀式である行進も行われます。体のあちこちに穴を開けた参加者が街をトランス状態で歩くのを見ることができます。他にも燃え盛る石炭の上を数百人もの人々が歩いたり、鋭利な刃がついた8mの梯子をトランス状態で登ったりしますが…いや…これ、写真見てて思うのですが、本当に痛そうですよね…
しかし、ヴェジタリアン・フェスティバルはこの様な過激なセレモニーだけではありません。
この期間は肉が食べられないので、街ではお祭り用に準備された、特別なヴェジタリアン・フードが作られます。祭りの期間中に提供される食事は通常のタイ料理と見た目は変わりませんが、肉は大豆から作られた肉に変わっているのだそうです。
Sorce:PUKET.COM
Photo:worldfestivaldirectory