アジア諸国と取引するときの余裕について…アジア雑貨屋さんの内情とは

今日のこぼれ話はアジア雑貨屋さんの内情を紹介しちゃいます。
インドやアジアと付き合う時、「余裕」を残しておくのって本当に大切です。余裕にはもちろん色々な意味がありますが、今日言う余裕とは、在庫の余裕と到着時間の余裕です。想像はつくと思いますが、アジアの各国と付き合う時、色々なことが思い通りに行かないのですね…
例えばバリ島に商品をオーダーすると、通常、オーダーしてから半年くらい後になって商品が届きます。「なんで半年もかかるんだよーー!!」って思って聞いてみると、「イスラム教のラマダン(断食月)だから」とか「お祭りで忙しかったから」とか日本では考えられない理由が返ってきます。
バリ島の人たちにとってはお祭りは生活のなかでとても重要です。お祭りは月に何度かあるのですが、お祭りがあると人々はお祭りの準備に忙しく、仕事どころではありません。また、バリ島があるインドネシアはイスラム教の国ですので、イスラム教のイベントの影響も受け…結果として、いつまでたっても商品ができてこないのですね。
商品が全然来ないのはバリ島だけではなく、ネパールも一緒。
でも、バリ島のお祭りに比べると、ネパールはもうちょっと暗い理由ですが…
ネパールに商品をオーダーすると、やっぱり半年くらいかかります。同じように「なんで? 2ヶ月で到着するって言ったよね?」と聞いてみると、「一日に4時間しか電気が来ないんだよ」との事。世界最貧国のネパールは首都のカトマンドゥでさえ一日4時間から12時間位しか電気が来ないのです。日本では1秒電気が途切れると大騒ぎですが…毎日のようにネパールでは停電しています。
ネパールは山の国だから水力発電所などを作れると思うのですが、ネパールの友人によると「作った電気は全部インドに売られていくんだよ」との事で、いくら発電所を作ってもネパールの電力事情が良くなる兆しはありません。
ネパールは正常も不安定で、この写真のようにデモが街中で頻発しています。半年に一度は全国規模のストライキをやっていたりもします。だから、時間通りにできないのは本当に仕方のない事なんですよね。

僕達の感覚からすると「約束通りに商品きちんと送ってきてよ!」って思いますが、彼らにとってはお祭や停電は大問題。「出来ないものは出来ないんだよ」って言われてしまいます。だからティラキタには常時、半年分くらいのまだ出品していない商品が溜まっています。今回の「余裕」とはこの事なのですね。
この余剰在庫、一見無駄に見えますが「商品が来なくても焦らなくていい。取引先を責めなくていい。」という事で、とても大事なのですね。
で、今。
ちょっと注文の時期を間違えたら、この余剰在庫がなくなろうとしていまして…
「紹介できる商品がないですーー!」
「商品はやく来てーー」
「え? コンテナの到着が一ヶ月送れるって?」
と、店員のみんなが騒いでいます。次の荷物の到着は来週の頭の予定。
それまではHPのブラッシュアップなどをして過ごそうかなぁ…と思っています。
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ネパールの人と話していて、色々守られてる日本人の倫理観の方がよっぽど特殊で綺麗事に過ぎないということに気付かされます。
個人の力でどうしようもない出来事が降ってくるのに慣れっこで、日本人が絶対やらない方法で切り抜けるのでヒヤヒヤします。
日本人含むあらゆる民族のワガママに対応されてるティラキタさん、地味にスゴイなあと思います。