世界温泉紀行(1)マナリ・ヴァシスト
北インドの3月末あたりから6月ぐらいまでの酷暑期は本当に暑く、平地のデリーでは新聞に熱中症で数百人単位の死者が出たという記事が載ったりします。そんな平地を避け、避暑のためより標高の高いインド北部へ行くのが、この時期を快適に過ごすポイント。北部山岳地帯は温泉で有名な場所もチラホラあります。その中でもっとも有名なのは、マナリのヴァシスト村でしょうか。
デリーからバスに乗ること一晩。バスステーションのあるニューマナリはひんやりとした空気に包まれていました。空はどんより曇り空。この時期、マナリ周辺は冷たい雨が降ったり止んだりで、涼しいというよりむしろ寒いぐらいです。 そこからオートリキシャに乗り換えて約2kmほど北に走ると、温泉のあるヴァシスト村に到着します。細い道は車のすれ違いさえ困難なほど。急坂をえっちらおっちら登って行く事になります。たった2kmなので、暇な日には散歩がてらニューマナリと往復するのも乙なものでしょう。
ヴァシスト村の入り口はちょっとした広場になっていて、右側にある木造のヒンドゥー寺院が出迎えてくれます。そこには日本では禁止されている大麻を嗜むサドゥー(修行者)がいて日本人と見るや嬉しそうに手招きをしてくれます。
道路を挟んで奥にあるのが、目当ての温泉です。5AM?9PM(朝5時から夜9時まで)と書かれてます。これならいつ行っても大丈夫そう!
早速中に入ってみましょう。中はちょっとした広場になっており、右側に男女別の入り口があります。男性側に入ると、ついたての向こうはいきなりお風呂でした。なんとも開放感にあふれた温泉ですが……屋根がない! そう、男性側は完全に露天風呂状態です。ちなみに女性側には外部から見えない程度の屋根があります。着替えるのはお風呂の周辺。ひっかけるところはありますが、ロッカーとか貴重品箱というものはありません。大事なものは持ってこないようにしましょう。
これは海外の温泉の基本ルールですが、全裸になってはいけません。パンツ一丁でいきましょう。これはガンガーで沐浴する場合も同様です。女性側は、大きな布を巻いたりしてるみたいです。
お風呂の手前に、掛け流しの洗い場があります。ここで全身を洗ってからお風呂に入ります。浴槽の深さは腰のあたりまで。座ろうとすると頭の先まで浸かることになります。かといってベンチのような段差も無いし……。肩まで浸かって温まろうとすると自然、空気椅子状態になってしまいますね。浮力があるから大丈夫ですけどね。ちょっと硫黄臭のする濁ったお湯で、いくぶん熱めのお湯で、日本人好みと言えそうです。
洗い場で僕がふふーんと体を洗ってると、隣のインド人がジロジロこちらを見てきます。
インド人「お前は運動とかなにかしてないのか?」
僕「この前までリシケシュでヨガやってたけど」
インド人「俺はヨガのインストラクターだ! 教えてやるからうちに来い!」
僕「へぇー。宿に他にヨガやってる人もいるから連れてくよ」
インド人「うちは狭い! お前一人で来い!」
一人??? 意味がわかりません(笑)
男色の人は、世界どこにでもいるものです。
普段は子供が騒いでたり、男同士和やかに話してるだけの平和な温泉です。浴槽の周りに数人のムキムキインド人がいて、俺様の筋肉すごいだろーとか、自慢しあうのはよくある光景。ここは温泉といっても一応聖なる寺院。古来より肉体美は神への捧げ物として大事にされてるのは世界共通です。そんな一面が垣間見られる場面ですね。
夜には電球一つだけしかないので、満点の星空が堪能できます。これはいい気分です。 昼はちょっと、お湯の汚さが目に入ってしまいます。垢のようなもの、髪の毛、外から飛び込んできた落ち葉なが目に付く感じ。お風呂上りに汚れ落としでシャワーを浴びようにも、そもそも洗い場の掛け流しはこの湯船の水が再利用される形で流れてくるのです。
宿のシャワーを使おうと急ぎ足で帰っても、冷気に晒されすっかり湯冷めしてしまってます。まぁ、あまり細かいことは気にしないで楽しむのが、海外温泉を満喫するコツといえるでしょう。
デリーからバスに乗ること一晩。バスステーションのあるニューマナリはひんやりとした空気に包まれていました。空はどんより曇り空。この時期、マナリ周辺は冷たい雨が降ったり止んだりで、涼しいというよりむしろ寒いぐらいです。 そこからオートリキシャに乗り換えて約2kmほど北に走ると、温泉のあるヴァシスト村に到着します。細い道は車のすれ違いさえ困難なほど。急坂をえっちらおっちら登って行く事になります。たった2kmなので、暇な日には散歩がてらニューマナリと往復するのも乙なものでしょう。
ヴァシスト村の入り口はちょっとした広場になっていて、右側にある木造のヒンドゥー寺院が出迎えてくれます。そこには日本では禁止されている大麻を嗜むサドゥー(修行者)がいて日本人と見るや嬉しそうに手招きをしてくれます。
道路を挟んで奥にあるのが、目当ての温泉です。5AM?9PM(朝5時から夜9時まで)と書かれてます。これならいつ行っても大丈夫そう!
早速中に入ってみましょう。中はちょっとした広場になっており、右側に男女別の入り口があります。男性側に入ると、ついたての向こうはいきなりお風呂でした。なんとも開放感にあふれた温泉ですが……屋根がない! そう、男性側は完全に露天風呂状態です。ちなみに女性側には外部から見えない程度の屋根があります。着替えるのはお風呂の周辺。ひっかけるところはありますが、ロッカーとか貴重品箱というものはありません。大事なものは持ってこないようにしましょう。
これは海外の温泉の基本ルールですが、全裸になってはいけません。パンツ一丁でいきましょう。これはガンガーで沐浴する場合も同様です。女性側は、大きな布を巻いたりしてるみたいです。
お風呂の手前に、掛け流しの洗い場があります。ここで全身を洗ってからお風呂に入ります。浴槽の深さは腰のあたりまで。座ろうとすると頭の先まで浸かることになります。かといってベンチのような段差も無いし……。肩まで浸かって温まろうとすると自然、空気椅子状態になってしまいますね。浮力があるから大丈夫ですけどね。ちょっと硫黄臭のする濁ったお湯で、いくぶん熱めのお湯で、日本人好みと言えそうです。
洗い場で僕がふふーんと体を洗ってると、隣のインド人がジロジロこちらを見てきます。
インド人「お前は運動とかなにかしてないのか?」
僕「この前までリシケシュでヨガやってたけど」
インド人「俺はヨガのインストラクターだ! 教えてやるからうちに来い!」
僕「へぇー。宿に他にヨガやってる人もいるから連れてくよ」
インド人「うちは狭い! お前一人で来い!」
一人??? 意味がわかりません(笑)
男色の人は、世界どこにでもいるものです。
普段は子供が騒いでたり、男同士和やかに話してるだけの平和な温泉です。浴槽の周りに数人のムキムキインド人がいて、俺様の筋肉すごいだろーとか、自慢しあうのはよくある光景。ここは温泉といっても一応聖なる寺院。古来より肉体美は神への捧げ物として大事にされてるのは世界共通です。そんな一面が垣間見られる場面ですね。
夜には電球一つだけしかないので、満点の星空が堪能できます。これはいい気分です。 昼はちょっと、お湯の汚さが目に入ってしまいます。垢のようなもの、髪の毛、外から飛び込んできた落ち葉なが目に付く感じ。お風呂上りに汚れ落としでシャワーを浴びようにも、そもそも洗い場の掛け流しはこの湯船の水が再利用される形で流れてくるのです。
宿のシャワーを使おうと急ぎ足で帰っても、冷気に晒されすっかり湯冷めしてしまってます。まぁ、あまり細かいことは気にしないで楽しむのが、海外温泉を満喫するコツといえるでしょう。
文章:ume_pon
震災&原発事故を機に自主退職。四国遍路、フィリピン英語留学、ミャンマー瞑想修行、現在アジアぶらぶら中。
震災&原発事故を機に自主退職。四国遍路、フィリピン英語留学、ミャンマー瞑想修行、現在アジアぶらぶら中。