猿の神様ハヌマンを捕まえると500ルピーがもらえるヨ!
インドやネパールの街中では犬や猫だけでなく、牛や羊、サルなどのいろいろな動物がウロウロしています。インドの旧市街の狭い路地には野良牛がゾロゾロ。ところかまわず放尿したり、ウンコしたり、まるで街が自分の家であるかのような大きな顔をしています。
ほとんどの牛はおとなしいのですが、たまに凶暴な牛もいて、狭い路地の中で人間が通ると襲って来ます。幅が1m位しかない狭い路地で牛に襲われたりするとモウ大変! 全く逃げ場がなく、ただただ、ぴゅーーっと一目散に逃げるだけしかできません。
「火葬場の近くに殺人牛がいてさ、もう今年は5人もやられたよ!」とインド人は言うのですが、牛は神聖なのでその牛を殺したりはしないそう。
「じゃあ、どうするの?」と聞くと、「そこに行く時は気を付けないといけない」なんて言うネボけた返事が返って来たりするだけ。「え? 気をつけるだけ?」「そう、気をつけるだけ。殺したり、動かしたりできないからね」と当たり前のように言います。
日本だったら殺人牛とか言われてあっという間に殺されちゃうんだろうなぁ…なんて思うのですが、やはりそこはインド。インドにはインドなりの対応があるようです。
牛と同じようにサルもインドの街でウロウロしています。サルはハヌマンという孫悟空のモデルになった神様の化身なので、やはり殺したりされず、やりたい放題。屋上に食べ物を放置しておくなんてもってのほかで、洗濯物や子供のおもちゃも持っていかれてしまいます。ヴァラナシのガンガー沿いの家の屋上がアミ張りの家が多く、「なんでだろうなぁ、泥棒対策かなぁ…」と思っていたら、なんとサル対策なのだとか。きちんと網で覆っておかないとサルがやってきて、安心して屋上にも出られないそうなのです。
「神様だから殺したり邪険にしたりできないし」というのと、「でも被害が出て困るし」と言うジレンマは街でも農村でもインド人がみんな困っている問題だったりします。
今月、デリーの北に位置するヒマラヤがある州、ヒマーシャルプラディーシュ州の都市シムラでは増え続けるサルに困り果てて、サルを一匹捕獲すると500ルピーの賞金がもらえるようにしたのだとか。500ルピーって言ったら単純に換算すると900円くらいですが、感覚的には5000円か10000円位の価値のあるお金です。そりゃぁ、みんな喜んでサル捕獲に行くだろうなぁ…よっぽどサルのいたずらに困り果てたのだろうなぁ…と想像に難くありません。
シムラの近郊は寒冷な気候を利用した果樹園が有名ですので、きっと、果樹園のオーナーあたりから強力なプッシュがかかったのだでしょう。 捕獲されたサルは最新鋭の設備を持った去勢施設で手術されるとのこと。捕獲したからといっても殺すことはできないので、インド人ができる最大限の苦肉の策なのでしょうね。
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