葉っぱのガネーシャの不・思・議
インドにはローカルから旅人にまで人気の、ヒンドゥー教の様々な神様のシールを売る店があちこちにある。神様シールにはいろいろ種類があって、描く人が違えば同じ神様でもちょっとずつ違う顔で描かれていたりする。それでも基本的にシヴァは苦行者の格好をしていて髪の毛からガンガー女神が顔を出してぴゅーと水を吹いていたり、ラクシュミは蓮の花を持って壷から金貨をじゃらじゃら溢れさせていたりと伝統的なスタイルに則っている。
そんな中で街を歩いていたらいくつかのシール屋で不思議なガネーシャのシールを見つけた。全身が緑色の葉っぱの組み合わせでできているのだ。とは言ってももちろんラスタマンがよく身に付けているあれではなく、見た感じ普通の木の葉だ。
こんなのもあるんだなぁと思って、売っている少年に聞いてみると流暢な英語で
「これはこの辺に普通にある葉っぱだよ。」と言う。
「何でそれじゃあその葉っぱでガネーシャを作るの?」と聞いてみると
「それは縁起がいいからさ。グッドラックだよ!」とのこと。
もともとガネーシャがグッドラックの神様なんじゃないのかとも思ったけれど、それ以上のことは知らなそうだったので他のシール屋にも聞いてみた。そうするとそこのガムチャ(チェックの手ぬぐい)の似合うじいちゃんは
「こりゃー、ベタンっていう噛みタバコの葉っぱじゃ。よくみんなくちゃくちゃ噛んで赤いのをそこら辺にぺっと吐き出しとるじゃろ。」という。あ、あの葉っぱベタンって言うんだ。
「でも、それで作るのには何か意味があるの?」とさらに聞いてみると
「ガネーシャはグッドラックの神様だからのぉ、人気があるんじゃ。だから大きいシールから小さいシールまでいろいろあるしベビーガネーシャやラクシュミと一緒のもあるじゃろ?それと一緒じゃ。」
「え、じゃあ、それってもしかしてただの…。」
「そう、デザインじゃ。」
そういうのもありなんだなぁと思ってじっくりシールを見ていると在庫入れのカゴから他のガネーシャシールもほいほいと出しては見せてくれた。
「ほれ、これはバナナの葉っぱのデザインじゃ。そしてこれは貝殻。」
確かに。どれが最初にデザインされたのかは分からないけれど3つとも凝っていて可愛らしい。もっと面白いものがないかとカゴの中をいろいろ漁ってみても他の神様は多少のバリエーションこそあれオーソドックスなものばかりだったので、やっぱりこういうデザインはガネーシャ自身の人気と象の頭をしているという特別な容姿があるからこそなのかもしれない。
でももしかしたらこのままだと遅かれ早かれ超合金シヴァロボットなんていうデザインも出てくるんじゃなかろうか。そんなことを考えながら馴染みのCD屋でお喋りをしていて薦められたCDが「タブラ・ビート・サイエンス」のライヴ盤だった。
![]() これが今回の話題の葉っぱのガネーシャ |
こんなのもあるんだなぁと思って、売っている少年に聞いてみると流暢な英語で
「これはこの辺に普通にある葉っぱだよ。」と言う。
「何でそれじゃあその葉っぱでガネーシャを作るの?」と聞いてみると
「それは縁起がいいからさ。グッドラックだよ!」とのこと。
もともとガネーシャがグッドラックの神様なんじゃないのかとも思ったけれど、それ以上のことは知らなそうだったので他のシール屋にも聞いてみた。そうするとそこのガムチャ(チェックの手ぬぐい)の似合うじいちゃんは
「こりゃー、ベタンっていう噛みタバコの葉っぱじゃ。よくみんなくちゃくちゃ噛んで赤いのをそこら辺にぺっと吐き出しとるじゃろ。」という。あ、あの葉っぱベタンって言うんだ。
「でも、それで作るのには何か意味があるの?」とさらに聞いてみると
「ガネーシャはグッドラックの神様だからのぉ、人気があるんじゃ。だから大きいシールから小さいシールまでいろいろあるしベビーガネーシャやラクシュミと一緒のもあるじゃろ?それと一緒じゃ。」
![]() これがタブラビートサイエンスのCD。これは機械的なシヴァのデザイン。超人的なタブラが堪能できるインド音楽ファン必携の一枚 |
「そう、デザインじゃ。」
そういうのもありなんだなぁと思ってじっくりシールを見ていると在庫入れのカゴから他のガネーシャシールもほいほいと出しては見せてくれた。
「ほれ、これはバナナの葉っぱのデザインじゃ。そしてこれは貝殻。」
確かに。どれが最初にデザインされたのかは分からないけれど3つとも凝っていて可愛らしい。もっと面白いものがないかとカゴの中をいろいろ漁ってみても他の神様は多少のバリエーションこそあれオーソドックスなものばかりだったので、やっぱりこういうデザインはガネーシャ自身の人気と象の頭をしているという特別な容姿があるからこそなのかもしれない。
でももしかしたらこのままだと遅かれ早かれ超合金シヴァロボットなんていうデザインも出てくるんじゃなかろうか。そんなことを考えながら馴染みのCD屋でお喋りをしていて薦められたCDが「タブラ・ビート・サイエンス」のライヴ盤だった。
文章:DJ sinX(しんかい)
日本での7年のDJ活動の後、世界各地でプレイするべく2007年から旅を始める。オーストラリア、東南アジアを経て現在インド亜大陸へ。活動はDJだけに留まらず、音楽イベントの開催、「Thanatotherapy」名義にて楽曲作成なども行う。
日本での7年のDJ活動の後、世界各地でプレイするべく2007年から旅を始める。オーストラリア、東南アジアを経て現在インド亜大陸へ。活動はDJだけに留まらず、音楽イベントの開催、「Thanatotherapy」名義にて楽曲作成なども行う。
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