インドのポテチを食べ比べたら…驚きの事実が!

ごはんとお味噌汁が好きな僕達からすると考えられない事ですが、インドに行ってみると、3食出てくる食事は全部スパイス味です。インド人の朝はチャイとチャパティにじゃがいもを挟んだパランタが定番の朝ごはん。昼はもちろんチャパティとインドカレー、夜もちろん何かのカレーです。

旅人としてインドに行くとしても、街にあるお店のほとんどはカレー味のものを出すお店ばかり…救世主になりそうなマクドナルドでさえ「マハラジャマック」とか言う、スパイス味が効いたハンバーガーを売っていたりします。とにかく口に入る物ほぼすべてがカレー味な国。それがインドです。

「なんでもいいからカレー味でないものを食べたい」
「味がしなくてもいい」
「シンプルな味付けの物を食べたい」

インド亜大陸に入るとそんな希望はなかなか叶えられることがありません。旅行が長くなってくると、スパイスがよっぽど好きな人を除いて、みんな、日本の慣れ親しんだ味に飢えてきます。

そしてある日、飢えた旅人が目をつけたのがインド番のポテトチップスです。

「スナック菓子だったら、塩味があるはずだし、日本のと変わらないかも!」と思って食べてみると…本当に残念な事に、そいつもスパイス味でした。
「マジか…これもスパイス味がするよ」
「インド人、どれだけスパイスの味が好きなんだよ!!」
「本当に残念だ…」

でも、インドのスナック菓子の中にはきっと、日本人の僕達が慣れ親しんだ味のものがあるハズ! という事で、インドのスナック菓子を食べ比べしてみました!

■KurKure - マサラ・ムンチ味


インドのスナック菓子を言えばこれ!! オレンジのパッケージに青いロゴでKurKureと書かれたモノで、インドの至る所で売られています。以前日本のブログでも「インド人から圧倒的支持を集める国民的人気激辛スナック菓子「クルクレ(Kurkure)」は中毒的にウマい!」と紹介されていました。

インド人は「辛すぎ!」とか、「甘すぎ!」とか、「油多すぎ!」とか、とにかくパンチのある味を大変好みます。そのインド人の味覚に合わせて開発されたのがこのクルクレ。しかもインド人が大好きなスパイス味=マサラを前面に出したマサラ・ムンチ味。

一口食べてみると…クリスピーな食感に続いて口の中で炸裂する酸味と、スパイスの味。じんわりと後味に残る程よい辛味が絶妙なミックスです。でも、平均的な日本人にはちょっと味が強すぎかなぁ…濃い味好きな人にはちょうど良いかもしれません

■KurKure - チリ・チャトカ味


このチリ・チャトカ味は、同じブランドのマサラ・ムンチ味に比べるとずっとマイルドな感じです。マサラ・ムンチ味で特徴的だった酸味はほとんど感じられず、食べた瞬間は「あまり味がないのかも…」と思うのですが、数秒すると口の中に唐辛子の辛味が炸裂します。

調子に乗って一気に食べたら、口の中が火事に! アイテテテ…日本のカラム―チョなんか比較にならない辛さです。辛いものが苦手な人は完食できないでしょうね。


■Lay's - クラッシック・ソルト味


日本人でも親しみやすいスナックを探すという目的で始まったこの企画。一番期待が高いのがこいつです。スパイスやマサラを感じさせる表現はどこにもなく、クラッシック・ソルトとだけ書いてあるのですから。

食べてみると…ああ、これです!! これはイケます。日本で食べているポテチとほとんど変わらない味がしました!!

■Lay's - ソーシー・サルサ味


パッケージにはトマトのイラスト。そしてその背景には唐辛子が描かれています。一口食べてみると…確かにトマト味でした。トマトの味がします。でも、それと同じだけのマサラテイストも一緒でした。食べて10秒ぐらいすると、ガツン!と言う感じの強い辛味が襲ってきました。

インド人、カレーだけでなく、スナックでも辛い味を追求してしまうのでしょうね。

■Lay's - インディア・マジック・マサラ味


インド人の好きそうなタイトルのコイツ。舌を刺す酸味とスパイスの味、そして強烈な唐辛子の辛味がミックスした非常に濃い味がします。本当にインド人は濃い味が好きなんですねぇ…一貫していると言うか、ブレがないというか。

「こんな濃い味のものばっかり食べてると体を壊しちゃうよ!」って言いたくなりますが好きだから仕方ないのでしょう。

■Lay's - スパニッシュ・トマト・タンゴ味


ケチャップ味。その一言で済むスナック菓子です。パッケージにはトマトの写真の他に、唐辛子やシナモン、クローブなどの写真が写っていますが、それらの味はあまりしません。とにかくケチャップ味。

■Uncle Chipps - スパイシー・トリート味


今まで食べてきて、感じたのですが、インド人は辛味と酸味がポテチについていれば納得するようです。このアンクル・チップスは酸味が強めの一品。酸っぱさはお酢の様なガツンとした酸味ではなく、英語で言う所のサワーって言う感じの酸っぱさです。後味はそんなに強くありません。

■そして、全部のパッケージの裏を見てみたら…

今回はインドの首都デリーの玄関口、ニューデリ駅前のメインバザールのお店を全部廻って手に入る限りの袋に入っているスナック菓子を集めてきました。ですので、インドで広く流通している代表的なものを集めたと言っても過言ではないと思います。

パッケージが違うので当然違う会社の製品だろうと思っていたのですが…ブログを書くためによくパッケージを見ていたら、なんと、KurKureも、Lay'sもUncle Chipsもぜんぶ米国のペプシコ社の製品だったんです!!




裏面の写真を集めてみました。ほら、全部ペプシコ社です。インドのスナック菓子業界は米国資本のペプシコ社に相当なシェアを握られていることが判明しました。インド人が好きなスナックだから当然インドの会社が作っていると思っていたのですが、事実は全く違うようです。


スナック菓子を好むような若いインド人の味覚は米国の一民間企業によって作られているという…米国企業恐るべしとしか言いようがありません。正直、驚愕の事実です。

■BOPビジネスの美名のもとに

今、インドのビジネスを語る時、BOP(ボトム・オブ・ピラミッド)という、ビジネススタイルがバズワードのようになっています。 BOPビジネスとは、貧困層でも買えるようにパッケージを小さくしたりして、非常に安い値段の商品を作って販売するビジネスの事です。非常に安い値段のものでも、マーケットシェアを取ってたくさん売れば儲かると。そう言うビジネス手法です。特に社会の階層化が進んでいるインドやバングラデッシュでここ最近、非常にもてはやされているのですね。

でも、BOPビジネスって言い方を変えると、非常に安い値段の商品を開発できたり、マーケットリサーチをしたり、売れるまでじっくり待てたりする企業=外国の巨大資本が行うビジネススタイルの事なのですね。力のある国際企業がマーケットリサーチと価格の力で市場を支配し、力のないインドの国内企業は価格競争に負けていくのですね。その象徴とも言えるのが、今回のスナック菓子なのではないかと。

日本のメディアではBOPビジネス=これからのアジア圏のビジネススタイルと盛んに賞賛されていますが、その実態は外国の巨大資本による市場の寡占化なのだなぁと感じました。




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3 Comments + Add Comment

  • 日本にもLay’sは売ってますよね!
    ドリトスやチートスはアメリカのフリトレー社
    の商品ですが、日本とアメリカでは全く違う味なので、
    インドのLay’sもアメリカとは異なる、インド人に合わせた
    味付けにしてあると思います♪

  • めっちゃ笑った?!!!「味がしなくてもいい」って、確かに…。大笑いしました。
    ハルディラムのムーングダルのまさにBOP、一番小さい小袋を非常食に、いつもバッグに入れていたのを懐かしく思い出しました。

  • おお?!恐るべし米企業!!
    ということは・・・
    遺伝子組み換えジャガイモの可能性大でしょうねぇ・・・^^;;

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