暗闇の中で40日間 インドの山奥で本物のヨギの姿を見た

2016年2月11日     No Comments    Posted under: インドが大好き!!, 買い付けに行ってきました

■ロヒット君に全く連絡がつかなくなった


今日はDANCE OF SHIVAで演奏をお願いするタブラ奏者の、ロヒット君を訪ねてきました。ロヒット君、喋る時は非常に落ち着いた感じであり、ヨガも実践していて、しかもイケメンで、日本に居たらすぐ彼女が出来そうだよなぁ…と言う感じのナイスガイ。

ロヒット君とは一年前から出演の話をしていて、定期的に連絡を取っていたのですが、20日前に一本動画を送ってきたきり、全く連絡がつかず、完全な音信不通になっていました。

ロヒット君はマナリで音楽教室をやっている先生で、伝説的なタブラ奏者アラ・ラカ・カーンの3代目の弟子にあたります。演奏はしっかりしているものの、ヒマラヤの山の中に住んでいる人なので、常日頃から連絡がつきづらかったのですが、とうとう全く連絡が取れなくなりました。

正直、連絡が取れないと困ります。
タブラのビデオを共演者に見せなきいけないし、積もる話もあるし。
それ以上に、突然連絡が取れなくなった事が心配です。

「どうしたんだろう?」
「何か問題があったのかな…」
「病気になったかな…死んでないといいけどな…」

色々不安がある中、昨日、自宅に突撃して会いに行ってました

■タブラ奏者の家は素晴らしい景色の中

ロヒット君はマナリから20Km程南下したナガルと言う場所に住んでいます。ナガルはヒマラヤの中の小さな小さな村です。マナリからナガルまではインドのローカルバスで行きました。片道1時間半、バスはガタガタ揺れ、この地方のフォークソングが流れ、雰囲気満点です。

ナガルに着いたら、素晴らしい景色が広がっていました。彼の家は山の中腹にあるので、テクテクと歩いていきます。


■家に行ってもロヒット君は居なかった


程なくして彼の家に到着。ロヒット君の家はこの地方独特の木と石をうまく使った美しい作りです。ロヒット君の父と母が暖かく迎えてくれました。チャイとご飯を出してくれ、イベントの話を色々と詰めて。しかし、ロヒット君はどこにも居ません。ロヒット君の姿はどこにも見えません。

「ねえ、ロヒットはどこに居るの?」
「うむ。彼は今、ちょっと離れたところにある小さな家の中にいるんだ」

「ちょっと離れた小屋?」
「そうだ。30日前から一人でそこにいる」

「ロヒットには会えないの?」
「会えないわけではないが…ご飯の後に連れて行ってあげよう」

シンプルな豆のカレーをごちそうになった後、彼のところへ向かいました。


■なんと小さな小屋の中で40日間も瞑想修行中だった!!!

美しいヒマラヤが見える山道をテクテクと歩いていきます。

果樹園を抜け、山道をどんどん登って行った山の中腹に可愛い家がありました。

可愛い家の中にいるのかな…と思ったら、ロヒット君はそこにも居ず。更にその裏手にあるコンクリート製の本当に小さな小屋に連れて行かれました。コンクリート製の小屋の中は非常に小さく3畳もない位の大きさで、窓はなく、完全に中は闇のはずです。

お父さんが扉の前でガンターと呼ばれるハンドベルを何回か鳴らしたら、中から彼の声が聞こえました。もちろん扉は締め切ったままです。扉の下にある小さな小窓をちょっと開けて会話しています。その中に彼が居るんだとお父さんが言います。朝晩2回、ご飯を届けに来るのだそうです。

小窓はステンレスの弁当箱がようやっと通るくらいの大きさしかなく、更に、小窓からも光が入らないように暑い布で日除けがしてありました。

「え? ここで瞑想してるの?」
「そうだ。40日間この部屋から出ないんだ」

「ご飯は?」
「朝と晩に一回づつ届けにくるだけだ」

「彼は自分では出てこないの?」
「出てこない。修行中だからな。ヨガと瞑想だけでなく、タブラの練習も行っているんだ」

「暗闇の中で?」
「そうだ。この修業は彼に必要なことなんだ。」

「え……………」
あまりの事に言葉も出ません。

40日間も暗闇の中で?
誰にも会わずに?

40日間も暗闇の小部屋の中で瞑想とタブラの練習の日々を送るってどんな気持ちなのでしょうか。
どういうような精神状態になるのでしょうか。

常人だったらあっという間に気が狂ってしまうことでしょう。
暗闇の中での40日間はきっと、無限とも思える時間に感じられることでしょう。

人が恋しくなったりしないんでしょうか。
一般社会が恋しくなったりしないんでしょうか。
外に出たいと思わないんでしょうか。

想像するだけで「僕にはムリ!」と言う言葉しか思いつきません。

ロヒット君が行っている修行はあまりにもレベルが高すぎて、僕らには全く理解も出来ないものですが、更に凄いのが、それを理解して支えている両親が居るという事。ロヒット君も父親も母親もも、微塵の疑いもなくそれを信じて実行しているのがびっくりです。

日本のどこに、瞑想の修行をする息子を献身的に支える親が居るでしょうか?
きっと「そんなことしてないで働け!」って言う親が大半でしょう。
それか「お前狂ったか。変な宗教にでも入信したか!!」って言うぐらいだと思います。

とは言うものの…このロヒット君の姿を見ていると、日本の姿が正解かと聞かれるとちょっと疑問が出てきます。

物質以上にこころの存在って大切な気がします。
僕達の「こころ」って何だろう?
僕たちはどこからやってきて、どこに行くんだろう?
自分とはどういう存在なんだろう?

そういう疑問は、日本だったら日常の中に消えていってしまい、深くは疑問を持たないものですが、彼らはきっと、その根源的な物を突き詰め、そして人生の中での重要な答えを探しているのでしょう。

進歩を続けるインドとはまた別の、古来から連綿と続く、精神性の高いインドがここにありました。物質だらけ、お金だらけのこの世界において、こういう人たちが存在するという事自体がとても素晴らしいことのような気がします。

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