ガンジス河が汚すぎて、バラナシの街がストップ!

昨日、バラナシの友人、アシーシュ君から久しぶりに連絡がありました。

「やぁ、元気?」
「お、久しぶりじゃない!! 最近どう?」
「今ね、バラナシは暑くってね…もう夏だよね。」


聖なる街バラナシ。写真では綺麗に見えるガンジス河だが、実態は相当汚い。
日本が桜の季節を迎え、気持ちのよい陽気になってくるとき、インドは酷暑の季節を迎え始めます。2月までは日本とあまり変わらない気温なのですが、3月に入り、4月になるとぐんぐんぐんと温度計が伸びて、あっという間に気温45度の世界です。

気温45度って私達日本人にとって想像するのはなかなか難しいのですが…日本に帰ってきて、お風呂あがりにドライヤーをたまたま顔に向けたら気温45度の世界がフラッシュバック! あ、これだ!! 45度の世界はまさに、目の前にドライヤーを置いて、温風を吹き付ける感じでした。

「で、今日はどうしたの?」
「今日はね、バラナシの街が一日中ストライキに入っているんだよ」
「え? 今日なんかお祭りあったっけ?」
「今日はね、クリーン・ガンガーと言うストライキなんだ」


ガンジス川の水が汚いのはバラナシを訪れた旅行者全員が感じること。死体はもちろん、プラスチックゴミから、木の燃えカスから、プージャと呼ばれる灯籠から、汚水から、サリーの洗濯水までとにかくありとあらゆる物を流すのですから、綺麗な訳がありません。

乾季の時は穏やかに見えるガンガーですが、雨期のはじめになり水量が一気に増すと、どっかに引っかかっていたと思わしき死体たちが次から次へと流されてきます。

ガンガーのほとりにチャイ屋さんがありますが、そのチャイ屋さんで作ってくれるチャイはガンジス川の水を使っているというもっぱらの噂で、その証拠にチャイを作るために一度熱しているにもかかわらず飲んだ人の多くが下痢になってしまいます。

しかし、聖なる河ガンガーは他の川を凌駕する驚くべき殺菌力があるとも言われています。真水の中で24時間生きていられる細菌が3時間で死滅するのだとか…細菌が生きてられないほど汚すぎるだけなんではないか、とも思いますが、ガンガーのこと、聖なる川だからと言う事で片付けておきましょう。

そんな色々な話がある位に汚れているガンガーですが、今回の街を挙げてのストライキは、そのガンガーを綺麗にしようというキャンペーンの一環。

曰く、ガンガーとその支流には一日に82億リットルもの下水が流れこむのだそう。もちろん、インド政府も手を打っていないわけではなく、過去20年間にわたり、ガンガーの支流に多くの下水道処理施設を作っては来ましたが、その多くが停電だったり、非効率な運営によってうまき機能しいていないのだそうです。

それに怒ったバラナシの人々、ついに市をあげての一斉ストライキをはじめることになりました。
みんなでプラカードを持って集まったり。



ガンジス川の沐浴場をつなぐ人間の鎖を作ったり。

 

神様の扮装をしてセレモニーをしたり。

 

ガンガーを綺麗にしよう!! というみんなの気持ちが伝わってきます。


とは言うものの…もしこのキャンペーンが成功して、82億リットルの下水が仮に全部きれいになったとしても。もちろん、インド人たちはガンガーに死体をひょいひょいと投げ込むわけです。また、ガンジス川のほとりで石鹸を使ってサリーを洗っている人たちはいなくならないわけです。もちろん、ビニールゴミなどもポイポイ捨てちゃうわけです。

と、いうことは。
こんなキャンペーンやっても無駄なんじゃないかなぁ………

でも、そんな話。僕らの廻りにもありますよね。
環境問題に気が付かないよりましで、ちょっとは前進と温かい目で見守ることが必要なのかもしれません。

ネタ元:ozgreen
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