驚愕! インドの赤レンガ工場に行ってきました!

当たり前のように思っていても知らない事って色々あると思います。実はよく知らないのに、知っているつもりになっていることもしばしばあります。実は、今回紹介する素焼きレンガの作り方もその一つでした。

インドやネパール、中近東ではこの素焼きレンガで建物が作られています。日本のきちんと作られたレンガに比べると形が不揃いだったり、デコボコだったり、簡単に割れてしまったりと欠点の多いレンガですが、それでも、彼らは古代からこのレンガを作り続け、使い続けています。

街中にレンガ工場はありませんが、ちょっと郊外に行くと、大きくて高い煙突からモクモクと黒い煙を吐き出しているレンガ工場を見かけます。正直な話、レンガ工場はあまりにも地味過ぎて僕達の興味を惹きません。「レンガを焼いているんでしょ。知ってるよ。」と、その位にしか思っていませんでした

しかし、よく考えたら素焼きレンガのことなんか全く判っていない僕達。潜入して実際に中がどのようになっているか、見てきました!!



これがレンガ工場です。レンガ工場は高い煙突から黒い煙をモクモクと吐き出しているので、遠くからでもすぐに判ります。しかし、エコ全盛のこのご時世に黒い煙を履き続ける工場って…アリなのでしょうか?



工場に近づいてみました。工場の廻りにはものすごい数のまだ焼かれていないレンガが壁となって積み重ねられています。圧倒される量です。数えていくと、一体いくつになるのでしょうか…



レンガの原型を作っている人が居ました。女性が型枠に砂利と粘土の混じったものを入れ、レンガを作成しています。テンポ良く、5秒に1個くらいの速さでポンポンと作っていました。



これがこの工場のレンガ。焼く前ですので、まだ砂色をしています。僕達日本人の目から見ると、こんなに砂ばっかりで大丈夫なの?と思いますが、これでずっと作り続けていますので、きっと大丈夫なのでしょう。乾かしている間のブロックは柔らかく、さわるとボロボロと崩れ、強くありません。



煙突の近くに行ってみました。小さな山が規則正しく並んでいます。その上で男たちが数人働いていました。何か、黒いものをゴロゴロと入れています。何なのでしょうか? ちょっと近づいてみることにします。



入れていたのは、石炭でした。穴の中にポイポイ、ポイポイと入れていきます。穴の中は火が燃え盛っていて、大変熱そうです。

インドパパ、ビニールのサンダルで見に行こうとしたら、全員に「ストップ! ノーエンター!」と止められました。よく見ると、彼らは全員、木のサンダルを履いています。ゴム草履で入ると、熱くて溶けてしまうのだそう。

彼らに出身地を聞いてみました。こんなローカルな工場なので、きっと近所の人達が働いているのだろうと思ったら…遠く離れた場所から来ている人ばかり。地元で働くよりも実入りがいいから、ハリヤナ州に働きに来ているのだとか。



これはまだ焼かれていないレンガが積まれている所。レンガとレンガの中に隙間があり、ここに石炭を入れて焼くのです。石炭や空気が通る様に互い違いに組んでありました。話によると、石炭は1日に4トン位使うのだそう。1日に4トンだと、10日で40トンで、一年だと…途方もない料の石炭がここで消費されています。



これは既に焼かれたレンガを取り出している所です。何人かの男女が手作業で焼かれたレンガを台車に載せていました。よく見ると、載せている途中でもレンガが割れたりしています。いいのかなぁ…それで…とボクたち日本人は思ってしまいますが、きっとそれでいいのでしょう。



このレンガ工場は古くからあるスタイルですが、驚くほど効率的に設計されていました。煙突の周りに大きなプールの様に穴が掘られています。すべての工程はそのプールのような円形の穴の中で進行しています。レンガを作成するには積み上げる、火を入れる、冷やす、取り出すと言った工程があり、その全てで何日もの時間がかかります。

工程ごとに場所を作成し、いちいちレンガを移動していては仕事にならないと思ったインド人、プールのようにして、くるくる周りを回るようにすればいいと考えたのでしょう。

さっき火入れをしていた場所の、5ライン前は昨日火入れした所で、そのまた5ライン前は一昨日火入れしたところなのだそうです。一日に、5ラインずつ進み、まるでベルトコンベアのようにレンガが出来てくるのでした。

あまりの効率の良さにみんなで大変びっくり!!
これぞ古来からのインド人の知恵です。

同行してくれたインド人も

レンガ工場がどうなっているか、はじめて知ったよ!」と興奮気味。

知っていても知らないこと。もしかしたら日本の私達の身の回りにもあるかもしれませんね。
一度、新しい目で見てそういう物を探してみるのも良いのかもしれません。

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