インドと日本で関税無料協定のETAが締結されたけど…

2011年10月13日 商品について , ,
新聞やニュースでもうご存じの方もいらっしゃるかと思うのですが、8月からインドと日本の間でETAと言う、関税が無料になる制度が始まりました。このETAと言う制度、インドの役所でETA用の原産地証明書を出してもらえば使うことができます。

関税がタダになると聞いて、あるお客さんは
「ティラキタさん、これから商品が安くできますね!」
と、早速連絡をくれました。


原産地証明書とはこんな書類です
また、NHKからも
「ETAが発効されましたけど、影響はありますか? 」
と、電話がかかってきました。

実はこのETA用の原産地証明書、その土地の商工会議所にお願いして発行してもらう書類なのですが、これがクセモノ。なんと原産地証明書の偽物が出回っているらしいのです。税関の人に言わせると、「中国南部から来る原産地証明書の中にはハンコを偽造したものがあるんですよ」とのこと。

だから税関で原産地証明書を使う時はしっかりと印鑑の形をチェックします。そして、印鑑の形がちゃんと登録されているか確認するのです。

印鑑の登録はインド政府から日本政府に対して行われるそうなのですが、何事にもちょっとルーズなインド人のこと。新しい印鑑を作っても登録しないと言うことがしばしばあるのです。お金を払ってインドで原産地証明書も貰ってみても、税関の窓口で「ティラキタさん、この印鑑は登録されていないんで使えませんよ」と拒否される事がしばしばあり、ETAなんて本当に使えるのかなぁと疑っていました。

NHKの人には「品目数が少なくて大量に輸出入する工場とかだったらいいですけど、うちのような雑貨屋には多分関係ないと思うんですよね」と答えておきましたが、でも、せっかく関税がタダになるのです。やっぱり使ってみようと思って現地に連絡してみました

「ねえ、ETAってのが発行されて、関税がタダになるから使ってよ」
「アッチャー!」と言うやり取りの数日後、回答が返って来ました。

「ETAを使うにはまず、登録しなきゃダメだったんだ。それに数日かかったよ。それからね、ETA用の証明書をもらうときには空港で荷物を全部開けて調べるらしいんだ。それの検査費用に1万ルピーくらいかかるっていうんだけどいいかな?」

「え! 一回1万ルピー! 関税よりも高いじゃん!!!!」

と言う事で、結局、ETAは当店では使うことが出来ませんでした。
関税が安くなっても、その手続きにもっと高いお金を取られるなんて、なんだか本末転倒ですね。
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