震災ボランティアに行ってきました。

2011年4月19日 インドが大好き!!
つい先日、震災ボランティアとして石巻に行ってきました

準備したものはテント、予備のガソリン40L、大量の水、ボランティアの行動に必要なグローブやマスクに安全靴、2泊分の食料に燃料、寝袋…頑張って積み込みましたが、よく考えてみると、行き慣れた野外イベントで必要なものと全く一緒です。違うのはつま先に鉄板が入った安全靴くらい。

朝2時に起き、藤沢と東京で友人を乗せ、一路北上。

福島に入ると、屋根瓦が落ちた家が多く目につきます。高速道路の路肩も多少壊れています。
走り慣れた東北道が地震で凸凹になり、座っていても痛いくらいです。
素晴らしいクオリティを誇った日本の高速道路は南米の道路みたいになっていました。

仙台が近くなると、緊急支援車両と書かれたトラックや、濃緑色の自衛隊のトラックが目につくようになります。だんだんと被災地が近くなっていくにつれ、津波の痕跡が目につくようになります。


津波の泥をかぶった道路。


路肩で片付けをしているショベルカー


浸水した家から運びだされている家財道具。


ガソリンスタンドの外には壊れた車。


横須賀から10時間以上走って、12時頃にボランティアセンターに到着。早速、すぐにボランティアが出来る服に着替えます。手には厚手のゴム手袋、足には安全靴、ヘドロで汚れるので汚れてもいい格好をして、頭が危ないかもしれないのでヘルメットもかぶります。


ボランティアセンターから与えられた仕事は津波で浸水した家屋の片付けでした。地図を持たされ、車で出発です。ボランティアセンターから浸水した家までは20分位。普通の街並みの中を走ります。店舗はほとんど閉まっていて、動いていない信号もあるけれども、街はどこも壊れている様子がありません。一体全体、どこに、新聞で見たあの破壊の惨状があるのだろう…どこに、助けをもとめている人がいるんだろうと訝りながら進みます。


渋滞を抜け、橋を渡ると、もうすぐ依頼された家の近くです。橋を渡ったとたん、突然目の前の風景が変わりました。倒れた電柱、あらぬところでひっくり返っている車、壊れた家…さっきまではなんともない街並みだったのに、いきなり風景が被災地になりました。津波が来た地域と来なかった地域の差はあまりにも歴然としていて、驚くほどです。



「津波がなければ、普通だったんだ。」
誰かが呻くように言います。

車は壊れている家を抜け、密集した住宅地に入ります。道を埋め尽くさんばかりに広がるゴミ。壊れた車。倒れたブロック塀に、捨てられた土砂に、へし曲がった屋根だったと思われる物。世界の色々な所を見てきましたが、こんな所に一度だって来たことはありません。こんな凄惨な場所を見たことがありません。これが、僕達の日本だなんて…本当に信じられません。



そして、このお宅が依頼されたボランティア先です。このお宅では一回の天井付近まで津波が押し寄せ、家の中が文字通りぐちゃぐちゃになっていました。浮いて位置を変え、折り重なるようになっている畳の上に覆い重なるように倒れているタンス。粉々になって砕けているガラス。その上に積層されているヘドロ。一ヶ月までここで、普通の毎日が営まれていたんて、想像だにできません。



僕達の仕事はこの家から汚れているものをすべて外に出すこと。水を吸った畳は4人がかりでないと持ち上げることすら出来ません。どれもこれも、ヘドロでぬめってすべります。足元には壊れたガラスが散乱し、危険です。安全靴でなければ、とっても歩くことすら出来ません。他のボランティアさんもあわせて、7人で一生懸命片付けました。部屋の中に入ったヘドロは異臭がして、臭くなっています。それを土嚢袋にいれ、屋外に持ち出し、捨てます。水でぷるんぷるんになったヘドロは重く、持ち運びづらく、臭くの3重苦。あっという間に腰が痛くなります。

普段だったら絶対にやりたくない、汚く危険な作業でしたがボランティアの皆のモチベーションは非常に高く、非常にスムースに片付けが進みます。おだてると余計に頑張る強力な外人も居て、家一軒の片付けが7人がかりで4時に終了。ものすごい散乱っぷりだった家は、「クリーニングすればもういっかい住めるかもね…?」というくらいまでに片付きました。



とは言っても、家の中はまだこんな感じで汚れたままです。鴨居のところに汚れた線があるのが判るでしょうか? その線まで津波がやってきたのだそうです。この家は裕福だったと見えて、プリウスを持ち、大きな液晶TVを持ち、大きな冷蔵庫を持っていました。

でも、津波で全滅。プリウスは物置の中で壊れていました。液晶TVは外でひっくり返っていました。冷蔵庫は僕達が片付けました。片付けながらずっと、「もし自分の家がこうなったら、どういう気持がするのだろう」とか、「この後の生活はどうするのだろう」と言う事ばかりが頭の中に去来します。これが仏教の言う諸行無常ならば、無常とはなんとも残酷なものです。

でも、被災したこの家の人達は明るく、ともすると落ち込みがちな僕達ボランティアを逆に励ましてくれました。話を聞くと「うちは誰も死ななかったから大丈夫。被害がこれだけで済んだのは恵まれているのよ」との返事をくれたのです。

「海までどれくらいなんですか?」と聞くと、「海まではそうねぇ…5Kmくらいかしらねぇ」
海まで5Kmもあったら、誰も避難しようなんて考えないでしょう。
海まで5Kmあったら「ここは絶対安全」と普通に考えるはずです。
でも、現実は写真のとおり…………

2日目はもうちょっと被害の少なかった地域に依頼されてやってきました。ゴミ捨て場に車が捨てられてはいましたが、家も壊れていず、だいぶマシです。マシとは言っても、津波の跡は胸の高さまでありました。


「うちはね、目の前に製紙工場があるからそれが守ってくれたんだな。」
「でもね、津波の時はさ、夜10時までずっとあの電柱の上にいたよ。たまげたなぁ…」
とのおじさんの言。

2日目の仕事は畳を捨てたり、庭にたまったヘドロを捨てたりの軽作業。ボランティアが来てると聞いて、周りの住人からも車を動かしてくれとか、ピアノを動かして欲しいとか、いろいろな依頼が突発的に舞い込みます。



それに笑顔で応え、頑張って何とかするのも僕達のやること。
困っている人達がいて、自分が助ける。
なんだか、仕事の原点を見た気がしました。
「人に喜んでもらうことは素敵なことなんだ」って言う当たり前のことにシンプルに気が付きます。

人のために働くって、純粋に嬉しく、楽しい事なんだって思います。
ボランティアをさせてもらって気がつく大切なことでした。

すべての依頼を順調に終え、3時くらいにミッション終了。
そして被災地からボランティアセンターに帰る途中、ものすごい光景に出会いました。

その光景が目の前に現れたとき、みんな、言葉を失いました。



何重にも折り重なった車、ガレキの山。


新聞で見た光景そのままが目の前に広がっていました。
涙が頬を流れ落ちるのを感じます。
背筋が震え、足が動かなくなりました。
新聞で見るのと、実際に観るのはあまりにも何もかもが違います。

「こんなの、ありかよ」誰かが唸るように言います。
未だに焦げ臭い匂いがします。かつて、ここに多くの人が暮らし、幸せで楽しい毎日を送っていたことが信じられない光景です。
「完璧な破壊ってどういう事ですか?」と言う質問の答えが目の前にありました。

遠くではそこが自分の家だったのか、探しものをし、ビー玉を見つけて喜んでいる家族が居ました。車を降り、歩いて行くと焼け焦げた車におにぎりやジュースが載せられていました。あまりの光景に胸が潰れそうになります。

その中に立つ、「がんばろう石巻」の看板。
震災から一ヶ月経ち、東京では既に忘れ始めているけど、ここでは、復興はまだまだ先の話です。


圧倒的な破壊。


折れ曲がった電柱


焼け焦げ、錆び始めている車


津波で破壊された後に火事になったお店。



復興まではまだまだ、途方もない長い時間がかかりそうです。まだまだ人手もいっぱい必要です。どう考えても片付けに半年は余裕でかかりそうです。一ヶ月経って、物資はなんとかやってくる様になってきたけど、人の手で片付けないとどうにもならない所がいっぱいありました。

正直、これを見てしまったからには、もう、なにか行動を起こさずには居られません。
今回がきっかけで、募金をはじめたり、積極的にボランティアに行くようになるのかもしれません。

なんだか心の中の何かが、ちょっとだけ変わった気がします。

自分が出来る仕事があるときは、素直にやろうかなぁって。
なんだか、柄にもなく殊勝になったりして。

そして、出来るんだったらお金なんかのためでなく、未来がより良くなるために、皆の笑顔のために仕事をしようって。そしてボランティアだけでなく、実際の自分の仕事でも、皆の笑顔のために仕事が出来る、そういう毎日が送れればいいのかなって。


微力だけど、自分に出来る仕事を地道に、確実にしていくのがいいのかもって思うようになりました。
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