インドの面白い職業 – 路上のガス売り

日本では考えられないことですが、インドの街中ではいろいろな人が勝手に屋台を出して物を売ったり、大道芸をしたり、生活の場にしたりしています。お金があったり、安定的な生活をしている人はお店を持っていますが、貧しかったり、家がなかったりする人達にとって、道で商売をするのは当たり前の事。

当然、警察の取締などはあるのでしょうが、警察がめったに許可を出してくれない日本からみると、大変自由に商売しているように見えます。だから、多くの人が路上で商売をはじめ、実に様々な種類の仕事をしています。

その中には日本にないものも多く「マジで!? こんな商売あってもいいの?」と思えるものも。今日紹介するのもそんな商売の一人です。

写真のおじさんはデリーの繁華街、チャンドーニ・チョウクの道端でお店を出していました。持っているものはライターの部品とガスボンベ、そして工具。商売道具をすべて合わせてもトランク一個に収まる大きさです。その日に自分が商売したいところに行って、座り込み、トランクをパカっと開ければ開店。なんともお手軽です。



さて、このおじさんの所には何も売るものが見当たりません。何を売っているのでしょうか?

「ねえ、ここで何をしているの?」
「僕はね、ライターの修理屋さんだよ」

え! ライターの修理屋さん! 日本で100円で売っているあれを修理しているのでしょうか?

「ねえ、このプラスチックのライターを治しているの?」
「そうさ、俺はライターのプロフェッショナルなんだ」

と、胸を張って100円ライターを見せる彼。
自分の仕事に自信をもって取り組んでいる様子です。

じっと見ていたら、何と彼が「俺の仕事の秘密を教えてあげる」と言い出しました。
すごいラッキーです。
インドパパも日本に帰ったら、新しい商売が出来るかもしれません。
聞くのに力が入ります。

「いいかい。ライターのこの金属の部分あるだろ。これを外すと、部品が出てくるんだ。」
「うん」
「その下に歯車があるから、これを右に回すと火が大きくなるんだ」

知ってるよ、そんな事!!!
もっと、いいこと教えてよ!!
日本だったら、きっと子供でも知っていることを世界の秘密を明かすように教えてくれました。

でも…ちょっとまてよ…もしかしたら、この人、もっと秘密があるのかもしれません。
100円ライターを修理していくら貰えるのでしょうか…きっと、数円の単位だと思います。
さすがにそんな割の悪いことばかりやっていないと思います。

きっと他にも仕事があるはずです。
と思って「ねえ、他には何しているの?」と聞いてみました。

「ガスのリチャージもしているんだよ!」

と、自信満々でガスボンベも見せてくれました。
なるほど、リサイクルです。最近日本でもリサイクル業の景気がいいと聞きます。
彼の商売の秘密はそこにあるのかもしれません。

でも、彼が見せてくれたガスボンベにはしっかりとゴキブリのマークが…



こんなの吸ったら死んじゃうよ!!
これ殺虫剤でしょ!!

せっかく大切な秘密を教えてもらったのに、残念ながら日本でこの商売はできそうにありません。
だって、殺人犯になっちゃいますものね。
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